報告書によりますと、ベトナムは世界幸福度ランキングで147カ国中46位となり、前年より大きく順位を上げています。2024年の54位から8ランク上昇し、2012年の報告書開始以来、ベトナムにとって過去最高の順位となりました。

東南アジア地域では、ベトナムはシンガポール（34位）に次ぐ2位につけています。アジア全体では、タイ（49位）、日本（55位）、フィリピン（57位）、韓国（58位）、マレーシア（64位）、中国（68位）、インドネシア（83位）、ラオス（93位）、インド（118位）など多くの国を上回っています。

2025年の報告書では、フィンランドが8年連続で世界最幸福国の座を維持しています。一方、最下位はレバノン（145位）、シエラレオネ（146位）、アフガニスタン（147位）となっています。

今年の報告書の注目点として、アメリカは24位と報告書史上最低順位を記録し、イギリスも23位と2017年以来の最低順位となりました。カナダは過去10年間で幸福度が低下し、18位にとどまっています。研究者たちは、幸福度と社会的信頼の低下がアメリカや一部のヨーロッパ諸国のランキング低迷の原因だと分析しています。一方、コスタリカとメキシコは初めてトップ10入りを果たし、それぞれ6位と10位に位置しています。

幸福度指数は、国民の幸福と国の福祉を測定するシステムです。人間にとって不可欠な目標である幸福の度合いを、人々の生活満足度や生活環境から測定するもので、国民の福祉状況について深い洞察を提供します。2025年の報告書は、140カ国以上の市民を対象としたギャラップ世界調査のデータに基づいており、一人当たりGDP、平均寿命、個人の自由、寛大さ、社会的支援、汚職状況などの要素を含めて分析しています。

報告書の編集に携わったジョン・ヘリウェル氏は「この報告書から得られる最も重要な点は、人々の間のつながりの重要性だ」と述べています。また、ジェフリー・D・サックス氏は「思いやりと共有のコミュニティを構築することは、幸福を促進する上で重要な要素だ。世界幸福度報告書が良い生活スキルの普及を奨励し、幸福な社会づくりに貢献することを期待している」と語っています。

2025年世界幸福度報告書の詳細は、本日夜（3月20日、ヨーロッパ時間）に公開される予定です。

(VOVWORLD)