9日、ハノイでルオン・クオン国家主席は、ベトナム駐在EU=欧州連合代表団の団長を務めるジュリアン・ゲリエ大使率いるEU加盟国の大使・代理大使一行と会見しました。
会見でルオン・クオン主席は、EU加盟国の大使・代理大使に対し、EVIPA=ベトナム・EUの投資保護協定の早期批准を促進し、ベトナム産水産物に対するIUU=違法・無報告・無規制漁業のイエローカードの早期撤廃を働きかけるよう要請しました。その際、双方の経済発展の格差やベトナム漁民の生計への影響といった要素も考慮する必要があると強調しました。また、海洋経済や持続可能な水産養殖の発展に対するEUからの支援にも期待を示しました。
さらに、ルオン・クオン主席は、大使・代理大使が今後も双方の重要な架け橋として、ベトナムとEU加盟国との友好と包括的協力関係の強化、協力関係を新たな段階へと発展させることに貢献することへの希望を表明しました。
会見で、国際的な関心事項についても意見交換が行われ、ルオン・クオン主席は、ベトナムは国際社会の責任ある一員として、国際法に基づく平和的手段による紛争解決を一貫して支持していると強調しました。
これに対し、ゲリエ大使は、ベトナムが東南アジア地域におけるEUの重要なパートナーであるとしたうえで、双方の関係は良好に発展しており、今後もさらに協力の可能性が広がっていると述べました。
ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題に関しては、EUとしても引き続き、UNCLOS=1982年国連海洋法条約をはじめとする国際法に則った平和的解決を強く支持するとともに、この地域の平和・安定・繁栄、航行の自由、安全の確保に貢献していく方針を示しました。
(VOVWORLD)