中国とロシアが主導する「上海協力機構」の首脳会議は、多国間の貿易体制の強化などを盛り込んだ「天津宣言」を発表して閉幕しました。
参加した首脳の多くは、3日に北京で行われる大規模な軍事パレードにも出席する予定で、中国としては、欧米主導の国際秩序に対抗し、結束をアピールする構えです。中国・天津で開かれた「上海協力機構」の首脳会議は、習近平国家主席のほか、ロシアのプーチン大統領や、インドのモディ首相など、20を超える国の首脳が参加し、9月1日、「天津宣言」を発表して閉幕しました。
宣言では、加盟国がテロ対策や安全保障、それにエネルギー分野での協力を強化するとし、「多国間の貿易体制を維持・強化し、一方的な強制措置に反対する」と強調しました。
会議のあと会見した中国の王毅外相は、アメリカのトランプ政権による関税措置を念頭に、「一方的ないじめが再び台頭する中、多国間の貿易体制を明確に支持し、開かれた世界経済を守るための共通の声を発した」と成果を強調しました。
中国・北京では3日、日本との戦争に勝利して80年の記念日だとして、大規模な軍事パレードが行われ、プーチン大統領など、今回の会議に参加した首脳の多くのほか、朝鮮民主主義人民共和国のキム・ジョンウン(金正恩)総書記も出席する予定で、中国としては、欧米主導の国際秩序に対抗し、結束をアピールする構えです。
(VOVWORLD)