6日の夜からきょう7日にかけて、台風「マットゥモ」の影響で、ベトナム北部一帯は広い範囲で大雨に見舞われました。
特に、ハノイ市とタイグエン省では非常に強い雨が観測されています。ハノイで7日午前、40〜80ミリの雨量を記録する激しい雨と雷雨が発生し、市内各地で大規模な冠水が発生しました。ハノイ排水公社のファン・ホアイ・ミン社長は次のように語りました。
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「現在、全ての排水ポンプを最大稼働させ、職員を総動員して、市内の排水と浸水対策にあたっています。」
一方、タイグエン省で、カウ川の水位が2024年の歴史的洪水を上回る恐れがあるとして、タイグエン省党委員会と人民委員会が防災・救援部隊を24時間体制で配置し、住民の安全確保と堤防の保全に全力を挙げています。タイグエン省人民委員会のノン・クアン・ニャット副委員長は次のように述べました。
(テープ)
「カウ川の水位が急速に上昇しており、河川沿いの世帯に避難を指示しました。被害を最小限に抑えるため、堤防や水路の弱点箇所はすでに補強を行っていました」
また、北部山岳地帯ランソン省で、7日午後、タンティエン村の出力2.4MWの小規模な水力発電所「バックケー1」のダムが決壊しました。タンティエン村人民委員会のホアン・ゴック・フン委員長は次のように述べました。
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「決壊前に、当局と発電所側が下流住民に避難を呼びかけました。しかし現在、停電が広がっており、下流の水位を正確に測定できていません。水は急速に増えており、現場へのアクセスも非常に困難な状況です。」
そのほか、ランソン省の多くの村でも局地的な浸水と地すべりが発生し、数十棟の住宅や道路、橋、渡し場が被害を受けています。北部各地では現在も雨が続いており、当局は住民に対して警戒を最大限に高めるよう呼びかけています。
(VOVWORLD)