高齢であるにも関わらず、ブイ・バン・ビョク氏（ハイフォン市、ヴィンバオコミューン、ドンミン村）は国の伝統的な楽器作りへ偏愛を注いでいる。彼は次のように言った：「私の年齢で民族楽器を作るのはお金を稼ぐためではなく、自分の興味のためである。」

彼は16歳から民族楽器を作り始めた。楽器の製作への縁は本当に偶然であった。彼は次のように言った：「小さい頃から音楽が大好きだった。私は民族の音色が大好きで、それらの民族楽器の使用方法についても好奇心が強かった。先ず、森へ行って材料の木材を採取し、その次に、木材の種類や素材について調らべて、一人で楽器の作り方について学んだ。」
 

高齢であるにも関わらず、ブイ・バン・ビョク氏は伝統的な楽器の製造へ偏愛している。 彼は木材で作られた一弦琴の本体の精度を確認している。 この作業は作る者の慎重さ、正確さ、細心の注意を必要とする。 時間を染めたビョク氏の熟練した手 ブイ・バン・ビョク氏は自分の子ブイ・バン・ビン氏に楽器製造のノウハウを共有している。 彼は今まで多くの種類楽器のを作ってきた。 民族楽器の製造に使われる材料。その中にパイソンの皮がある。

ビョク氏が作った伝統的な楽器は一弦琴から、ハンマー・ダルシマ、ダンダイ、2弦ギター、琵琶に至るまで、非常に多様である。ビョク氏の製品はダオサーで作られた製品とあまり違いがなく、国立音楽アカデミー、トゥイグエン（ハイフォン）音楽アカデミー、ドンサム（タイビン）音楽アカデミー、ハノイ音楽アカデミーから、ランドン省、フークオク省などまで多く注文され、多くのアーティストにより演奏に使われている。

期待通りの楽器を作るためには木の選択、木の切断、木の乾燥から組立、パイソンの皮の貼り付け、ポリッシュ、研磨、仕上げまで、非常に多くの精巧な工程を行い、作り手の才能及び細心の注意が必要となる。彼は各製品に心と国の本質を丁寧に込め、農民アーティストのようだ。

ビョク氏によると、楽器製造の工程で最も重要な工程が材料の選定である。楽器の腹は一番重要な部分で、彼が一番関心を持っている。彼によると、楽器の腹は必ずパイソンの皮膚でなければならない。そして、楽器の本体は楽器の種類に応じて、Chukrasia木やゾイ木でなければならない。すべての工程はビョク氏により古くからの技術に従って手で作られたので、音は正確である。

彼が超低音で調節して歌ったり、楽器を弾いたりすることを見て、私たちは芸術家のスピリットを持っている高齢の職人の心の中に燃えている情熱が感じている。

ビョク氏が作った伝統的な楽器の例：

ダントゥ	2弦ギター
ダンタム（チェオ演奏で使われる）	六角形の楽器（チェオ演奏で使われる）
ダンホ	二胡
ダンタム（別の形）	ダンチュン

16本の弦の楽器（ダンチャンとも呼ぶ） 一弦琴

 

文：トゥク・ヒエン
撮影：チャン・タン・ザン

文：トゥク・ヒエン―撮影：チャン・タン・ザン