マレーシアを訪問中のファム・ミン・チン首相は25日、同国のアンワル・イブラヒム首相と会談し、両国関係の強化で合意しました。
会談では、今後1年から2年以内に二国間の貿易額を現在の約2倍となる180億ドルまで拡大するという目標を改めて確認しました。また、デジタル経済やグリーン経済、科学技術分野での協力を強化することでも一致しました。
両首相は、ベトナム東部海域(南シナ海)問題について、国際法に基づく平和と安定の維持を重視する姿勢を改めて確認しました。さらに、政情不安が続くミャンマー問題の平和的解決に向けて連携していくことでも合意しました。
会談後、両首相は外交、情報、教育分野における重要な協力文書の交換式に立ち会いました。
その後の共同記者会見で、アンワル・イブラヒム首相は「ベトナムを非常に親しい友人と考えている」と述べ、両国の友好関係を強調しました。一方、チン首相は、両首脳が有意義な会談を行ったと述べ、双方が両国関係を新たな段階に引き上げることで合意したと発表しました。
チン首相は今回の訪問で、今月末まで開催されるASEAN首脳会議にも参加する予定です。
同日、ASEAN外相会議が開催され、ベトナムからはブイ・タイン・ソン副首相兼外相が代表団を率いて参加しました。
今回の会議では、ASEAN外相会議のほか、東南アジア非核兵器地帯条約委員会会議、第29回ASEAN政治・安全保障共同体理事会、そして第36回ASEAN調整理事会が相次いで開催されます。
なお、ブイ・タイン・ソン副首相兼外相は、26日午後にはASEANと湾岸協力会議の外相会議に出席する予定です。