スウェーデンを公式訪問中のファム・ミン・チン首相は、現地時間12日午後、ストックホルムのスウェーデン国会議事堂で、アンドレアス・ノレーン国会議長および各政党の代表と会見しました。
席上、チン首相は、今回の訪問が両国の協力をさらに推進し、関係を新たな高みに引き上げる原動力となると述べました。また、ベトナムとスウェーデンがそれぞれ、ASEANとEUとの関係を強化するための「架け橋」としての役割を果たしていくと強調しました。
さらにチン首相は、スウェーデン国会に対し、EU加盟国による「ベトナム・EU投資保護協定(EVIPA)」の早期批准を働きかけるとともに、欧州委員会に対して、ベトナム産水産物に対するIUU=違法・無報告・無規制=漁業の「イエローカード」の解除に向けた支援を要請しました。また、ベトナムとしても、自国のハイテク企業によるスウェーデンへの投資を奨励していく意向を示しました。
各政党の代表からベトナムの現状について関心が示されるなか、チン首相は、「民族の独立と自由、そして国民の幸福と安寧こそが、わが党と国家の最も重要な目標である」と述べました。そして「国民が自由で幸せに暮らし、幸福を追求できる社会こそが、最も高度な民主主義の形だ」との考えを共有し、スウェーデンの立場とも一致するとの見解を示しました。
一方、ノレーン国会議長は、両国関係が良好に発展しており、とりわけ両国議会の対話と協力が進んでいることを評価しました。スウェーデンが西側諸国で初めてベトナムを承認し、外交関係を樹立した国であることに触れつつ、2045年までに「高所得の先進国」になるというベトナムの目標実現に向け、協力を惜(お)しまない意向を表明しました。
同日午後、ファム・ミン・チン首相はスウェーデンのヴィクトリア皇太子殿下とその配偶者とも会見しました。また、スウェーデンの故オロフ・パルメ元首相のご遺族も訪問しました。
(VOVWORLD)