23日、南アフリカ・ヨハネスブルグで開かれたG20首脳会議の第3回討論セッションに、ファム・ミン・チン首相が出席しました。テーマは「すべての人に公正と正義を」です。
発言の中でチン首相は、3つの戦略的優先事項を提示しました。
まず第一に、戦略的鉱物分野での公正・平等・透明なパートナーシップの構築を提案しました。チン首相は、「利益の調和、リスクの共有」という原則のもと、協力強化、持続可能な鉱物サプライチェーンの形成と多様化、高度加工・ハイテク・リサイクル産業の発展、環境・社会・ガバナンスの基準を満たす質の高い雇用創出を進めるべきだと述べました。
席上発言に立ったファム・ミン・チン首相(写真:VGP)
第二に、質の高い人材育成と現代的で持続可能な雇用市場の整備を強調しました。チン首相はG20に対し、開発途上国が教育協力の取り組みに参加し、その成果を享受できるよう支援を優先すること、障壁を減らし協力を進めること、地域と世界の労働市場の接続を促すことを呼びかけました。また、若者向けの雇用や質の高い人材の育成に向けた戦略・政策・プログラムづくりの重要性も指摘しました。
第三に、人間を中心に据えたAI=人工知能エコシステムの構築を提案しました。人間を置き換えるのではなく、人間のためのAIを目指すべきだと述べ、G20が主導して、公正・透明・包摂的・安全・人道的なAIガバナンス基準を策定するよう促しました。また、開発途上国によるデジタルインフラやデータ基盤、技術エコシステム、人材・ガバナンス体制の整備に対するG20の支援も求めました。
こうした提案は会議参加者から歓迎され、高く評価されました。
(VOVWORLD)