ルオン・クオン国家主席の招きに応じて、ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領は27日から29日にかけて、ベトナムへの国賓訪問を行っています。28日午前、ハノイで、ルオン・クオン国家主席の主催のもと、ルーラ大統領の歓迎式典が行われました。
歓迎式の後行われた会談で、両国の指導者は、ベトナムとブラジルとの戦略的パートナーシップをさらに実質的かつ効果的に発展させるための方策について意見を交わしました。その中で、経済・貿易分野について、両指導者は関係機関に対し、貿易・投資関係の円滑化を図るための措置を強化するよう指導することで合意したほか、ベトナムと南米共同市場との優遇貿易協定の交渉を開始する可能性についても意見を交換しました。
ルーラ大統領は、ブラジル政府がベトナムを市場経済国として認定した70カ国以上のグループに加わることを決定したと発表しました。ルオンクオン国家主席は、ブラジル政府に感謝の意を表し、この決定がベトナムの経済改革と国際社会への統合の進展に対するブラジルの評価を示すものであると強調しました。
また、両国の指導者は国防・安全保障、科学技術、クリーン・エネルギー、教育訓練、文化、スポーツ、草の根外交などの分野における協力を引き続き推進すること、両国間の戦略的パートナーシップの円滑な実施に向けた法的枠組みを整備するため、協力文書の交渉と締結を行うことなどで合意しました。双方は、ともに関心を持っている地域と国際問題について意見交換を行いました。
会談後、ルオン・クオン国家主席とルーラ大統領は、両国間の協力文書の調印式に立ち会いました。会談後行われた記者会見で、ルオン・クオン国家主席は、両国が2030年に両国間の取引総額を150億米ドルに達成するために引き続き努力することを明らかにするとともに、ルーラ大統領の今回のベトナム訪問が、ベトナムとブラジルの戦略的パートナーシップの内容と発展方向を具体化させることに寄与することへの確信を表明しました。
一方、ブラジルのルーラ大統領は、両国が2025年から2030年までの包括的な行動計画を承認したことを報告し、この計画が多くの分野における両国間の協力が強化されることへの希望を表明しました。
(VOVWORLD)