会見で、チン首相は、17年以上にわたり、ベトナムで活動している先駆的かつ効果的で戦略的な役割を果たしてきたことを高く評価し、これは同基金が長期的なビジョンを持ち、持続可能な投資の理念を掲げ、ベトナムの経済社会発展に寄り添ってきた証であるという見解を述べました。
また、チン首相は、オマーン側に対し、ベトナム・オマーン投資基金の規模を10億ドルに引き上げることを提案しました。これにより、ベトナムの発展ニーズにより広く対応できるようになるとともに、ベトナムの経済規模に見合った支援が可能となると強調しました。金利についてもベトナムの状況に見合った水準とするよう要請しました。
投資分野としては、交通インフラ、浄水、再生可能エネルギー、医療、教育、消費者金融などの戦略的分野を挙げたほか、ベトナムの民間経済発展やハラール分野の農業・食品産業への支援も求めました。
これに対し、オマーン投資庁のナセル副議長は、オマーンがベトナムとの協力強化、特に投資分野での連携を重視していると述べ、これは両国関係において極めて有望で明るい分野であると強調しました。
また、同庁がベトナム国家資本投資・経営総公社(SCIC)と協力し、「ベトナム新時代成長ファンド」を最低2億ドルの資本で設立したと明らかにし、今後はベトナムにおけるテクノロジー、通信、金融、ハラール農業、デジタルトランスフォーメーションといった有望分野への投資を優先していくと述べました。