12日午後、中国の李強首相は、首都ハノイに到着し、12日~14日までのベトナム公式訪問を開始しました。この訪問はファム・ミン・チン首相の招きに応じて行われたものです。
12日夜、ハノイ市内の党中央本部で、トー・ラム党書記長・国家主席は、李強首相と会見しました。席上、トー・ラム党書記長・国家主席は、李強氏による首相就任後の初のベトナム訪問が、重要な意義を持っており、両国の党、国家の関係を包括的かつ実質的に深化させると確認すると同時に、ベトナムが中国との関係強化を外交政策の最優先事項として位置付けていると明らかにしました。
一方、李強首相は、自国の周辺外交政策において、ベトナムとの関係発展を優先的方向性として位置づけていると確認するとともに、中国の党と政府が、終始一貫して、ベトナムの社会主義建設発展事業を支持すると強調しました。
両指導者はまた、国防・安全保障、外交、非伝統的試練の対応において協力を推進すると同時に、経済、貿易分野での協力強化、貿易の円滑化、スマート検問所の建設を継続し、「二つの回廊と一帯」の枠組みと「一帯一路」構想との結び付けを強化することで一致しました。
トー・ラム党書記長・国家主席は、中国の企業がベトナムにおいて先端技術に関する大規模な投資プロジェクトを実施できるように好ましい条件を提示する用意があると明らかにしました。その一方で、李強首相は、中国がベトナムの農産物を輸入するために、市場の開放を強化し、中国におけるベトナムの貿易振興事務所の開設を支持すると明らかにしました。
両氏は、科学技術、製造業のサプライチェーン、グリーン開発、デジタルトランスフォーメーションなどにおいて協力を拡大することも合意しました。
さらに、2025年の外交関係樹立75周年を記念する一連の行事を共同で開催することや、二国関係を新たな発展段階に押し上げるように努力することで一致しました。
なお、ベトナム東部海域、いわゆる南シナ海問題を巡って、双方は、海域の平和、安定を維持する重要性を強調しました。トー・ラム党書記長・国家主席は、双方に対し、ハイレベル認識を厳粛に実現し、意見の不一致を上手に対処するための方策を積極的に模索するとともに、国際法、とりわけ1982年の国連海洋法条約を基礎にした上で、二国間関係のレベルに適した協力を強化していくよう求めました。
(VOVWORLD)