計画はメコンデルタの12の省・市で展開され、農業農村開発省は本格実施に先立ち、5地域で7つのモデルプロジェクトを実証実験として行いました。ベトナム米穀協会(VIETRISA)のレー・タイン・トゥン副会長兼事務局長は、「この計画は国の食料安全保障の確保と、環境に配慮した持続可能な農業発展、そして農家の所得向上において重要な役割を果たす」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「具体的な成果として、種子使用量を50%、窒素肥料と農薬をそれぞれ30%削減できることが実証されました。また、稲の倒伏や収穫後の損失も減少し、温室効果ガスの排出量は1ヘクタール当たり1作期においてCO2換算で平均5-6トンの削減が可能となります。さらに、農家の収益は1ヘクタール当たり500万ドン(約3万円)増加する見込みです」
会議では、この計画を通じて、米の生産から流通までのバリューチェーン全体の効率化と高付加価値化を図ることが確認されました。同時に、気候変動への適応と温室効果ガス削減に向けたベトナムの国際公約の達成にも貢献するとされています。
また、環境負荷の少ない「低炭素米」の市場開発にも注力し、メコンデルタ産およびベトナム産低炭素米のブランド確立と市場拡大を目指すことも計画に盛り込まれています。
(VOVWORLD)