スウェーデンのカロリンスカ研究所は2日、2023年のノーベル生理学・医学賞を、メッセンジャーRNAの技術による新型コロナウイルスワクチン開発を可能にした発見により、アメリカ・ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ特任教授とドリュー・ワイスマン教授の2人に授与すると発表しました。
mRNAを治療に利用するうえで免疫システムが炎症反応を起こすことが大きな障害でしたが、カリコ氏はこれを防ぐ方法を発見しました。ワイスマン氏との協働によりワクチン開発の道を開きました。
ノーベル賞の選考委員会は、「mRNAがどのように免疫システムと相互作用するかに関する理解を根本的に変え、パンデミック下で社会に重要な影響を及ぼした基礎科学の発見を評価した」と説明しました。
カリコ氏は2022年まで独製薬会社ビオンテックのmRNA関連部門の責任者を務めた後、同社の顧問も務めます。(ロイター)