視察の中で、e-エストニアセンターの関係者は、チン首相一行に対し、同国のデジタル基盤である「X-Road」について説明しました。X-Roadは、エストニアのデジタル政府を支える中核システムで、分散型の統合プラットフォームとして機能しており、1000以上の政府機関や民間組織が安全かつ効率的にデータをやり取りすることを可能にしています。すべての情報は暗号化され、アクセス履歴が記録されており、この仕組みによりエストニアでは99%以上の行政サービスがオンラインで提供されています。
また、チン首相一行は、教育分野におけるデジタル化の取り組みとして、オンライン学習プラットフォームやデジタルスキル評価システム、医療分野における電子カルテや電子処方箋(しょほうせん)、さらに司法分野では電子裁判所やオンライン裁判記録システムなどについても説明を受けました。
現在、e-エストニアセンターは、AI=人工知能や公共データのガバナンス、グリーントランスフォーメーションといった新たな課題への対応に向けて、内容と運営方法の刷新に取り組んでいます。
(VOVWORLD)