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特別な記事

子供たちに笑顔を

ベトナムには毎年、口唇裂と口蓋裂を持って生まれた約3千人の子供がいます(比率1:700)。子どもたちにとっては健康への影響や日常生活上の困難だけでなく、地域社会に溶け込む機会が限られているため精神的な苦痛もあります。しかし、30年以上にわたり、中央レベルから地方レベルまでの病院の協力を得て、ベトナムの子供のための基金、国内および国際的な慈善団体は多くの外科プログラムを継続的に実施し、何百万人ものベトナムの子供たちに笑顔と社会に溶け込む機会をもたらしています。

ハノイが政府の指令16に従ってコロナによる社会的距離をとっている時に、私たちは国立小児病院歯科口腔科による乳幼児の健康診断に出席しました。まだ両親の腕の中にいる生後2〜3か月の乳幼児に不運にも先天性の唇の変形があるのを見ると、ここの医師たちは改めて自らの仕事に揺るぎない決意を抱きます。

修士、2科専門医のドー・ヴァン・カン歯科部長によると、子供の口唇裂と口蓋裂の原因は環境汚染、放射線、妊娠後3か月間の母親の発熱や投薬、遺伝的要因など、多くの要因によって引き起こされる可能性があるそうです。しかし、現在、国立小児病院では生後1〜3か月の乳児、生後12〜18か月の口蓋裂に対して口唇裂手術を行うのが一般的です。両側の口唇裂がしばしば口蓋裂につながる場合、子供たちは出生から成人期まで治療計画に従わなければなりません。

その日の午後、私たちはカン医師のチームについて手術室に入りました。その日は生後3ヶ月のグエン・ミン・クアンの口唇裂手術を行う日でした。彼女の母親のガンさんはちょうど子供を抱き心配そうな様子で医者について手術室に向かっていました。手術は2時間近く続き、医師が娘の顔を完璧に治してくれるという彼女の一筋の希望をすべて手術室のドアの向こう側に託し、母親にとっては不安で一杯の時間でした。

 

 2021年7月、スマイル手術プログラムによってベトナム・キューバ病院で行われた乳幼児の口蓋裂手術。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル



 
口蓋裂の小児患者を診察する国立小児病院のドー・ヴァン・カン歯科部長。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


2011年7月、ベトナム・キューバ病院での小児口蓋裂の術前スクリーニング。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


国立小児病院の手術室に運ばれた口蓋裂の小児患者。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


手術前に患者に麻酔をかける医師。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル

  

小児患者のための唇の矯正。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル

 
口蓋裂小児患者の切開部の縫合。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル

 

2時間以上経って、赤ちゃんのクアンは唇の手術が終わり、手術室から解放されました。母親がクアンを抱きしめ、不安は幸せに変わりました。医師が手術後のケア方法を母親に説明している間、生後3か月の男の子は母親の腕の中でぐっすりと眠っています。手術後も母親にはまだ回復と訓練の旅がありますが、子供の将来への希望がはっきり見えるかのように目は涙でいっぱいでした。

手術を終えた後、カン医師は唇と喉に先天性欠損症のある子供たちのほとんどは生活困難な家庭だと述べました。近年、多くの無料の口蓋裂手術プログラムがあり、ベトナムの子供たちが明るい笑顔を取り戻す機会が多くなりました。このプログラムは生活が困難な家庭を優先し、患者家族の旅費と宿泊費を部分的に助成します。現在、国立小児病院の歯科口腔科は台湾NCF財団とスマイルトレイン組織の支援を受けて、口唇口蓋裂の手術を受ける子供たちを支援するための資金があります。2019年10月から2021年9月まで、この部門は700人以上の子供たちの口唇口蓋裂手術に財政的支援を行いました。

 
ベトナムには毎年、先天性欠損症で生まれた子供が約3千人いるが医療サービスを利用できない子供はまだ約10万人いると推定されている。 したがって、オペレーションスマイルは毎年約2千人の子供たちを診察して治療するという目標を設定している。
グエン・ヴィエット・フォン氏ー
オペレーションスマイルベトナムの代表。
通常、口唇裂、口蓋裂、中耳炎、または歯の位置がずれている子供は手術後に言語療法を受ける必要があります。したがって、財政的支援に加え、NCF財団とスマイルトレインは外科、言語療法、整形外科、歯科の多くの専門家へのトレーニングにおいて国立小児病院をサポートしています。言語療法は重要な部分であり、子供の学校とその後の仕事に影響を与えるため、現在、歯科口腔科は聴覚および言語療法センターと協力して、子供たちの発音訓練を支援しています。

国立小児病院の聴覚および言語治療センターで働くグエン・ティ・タイン修士は、治療は子供の通学年齢までに正しく発音できるように系統的かつ秩序だったプロセスに従う必要があると述べました。最初の段階は話す時に幼児の口から出てくるように空気の流れを刺激する必要があります。次に、幼児が間違って言った言葉、音、文章を何度か聞き直すように促します。幼児がその単語をはっきりと聞いて学んだら、発音の暗示方法を使用して、それをフレーズまたは短い文に発展させる段階になります。そして最後は幼児と他の人との会話です。タイン修士は「現在、国立小児病院は言語治療中の並行検査のためにNCF財団によって資金提供された柔らかな気管支鏡を使用しています」と述べました。

現在、幼児のスマイル手術プログラムは国立小児病院だけでなく、国立歯科口腔病院、ベトナム・キューバ病院、国立病院、また中央政府の他の多くの病院でも実施されています。 病院に加えてオペレーションスマイルベトナム、プロジェクトベトナム財団ボランティア代表団、NCF台湾、スマイルトレイン、ESSO、ベトナム子供基金、一部のベトナム企業などの多くの団体からの財政支援と医療技術指導を受けています。



術後室の小児患者。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル



手術後、抜糸まで観察のために病院に入院する患者。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


手術後、定期的に子供を診察する医師。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル

 



手術後、口唇口蓋裂の子供のために言語治療を行う国立小児病院の聴覚および言語治療センター。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル



 生後2ヶ月から4歳の現在まで病院で​の治療計画に従って治療を受けてきた張佳宝の家での生活 。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル
 
ベトナムで公的医療の分野で最初の非営利団体、オペレーションスマイルは退役軍人のジョン・コナー氏と38人の米国のボランティアにより1989年以来、口蓋裂、唇、口蓋裂、その他の顎顔面奇形を患う子供たちの無料検査と手術を開始しました。

オペレーションスマイルベトナムの最高責任者グエン・ヴィエット・フォン氏によると、毎年約3千人の奇形で生まれた子供たちがいると推定され、組織の医療サービスを利用できない子供たちがまだ約1万人いると推定されているそうです。そのため、オペレーションスマイルは毎年約2千人の小児患者の検査と治療を目標としており、全国で平均数十件の手術が行われています。

オペレーションスマイルベトナムの紹介により、タイ・グエンA病院とオペレーションスマイルベトナムとサムスン社共催による無料スマイル手術プログラムに参加していた当時10歳のゴ・スアン・ロンさん(現在26歳)と話をしました。

ゴ・スアン・ロンさんは「私は子供の頃、友達にからかわれたり、ニックネームが付けられたりしていました。これによって私は誰からも疎外されているように感じ、劣等感を持ち、コミュニケーションを取るのを恐れていました。しかし、無料のスマイル手術プログラムに参加してからコミュニケーションと仕事に自信が持てるようになりました」と語りました。ゴ・スアン・ロンさんは手術後16年間、笑顔と自ら人生を歩み続ける意志を持ち、電子大学を卒業し、サムスン社で6年間働いています。

文:ガン・ハー
撮影:コン・ダット

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ハノイ市の南西約70キロメートルにあるホアビン省は、ムオン族が暮らす「叙事詩の地」として知られています。ここのムオン族は何世代にもわたって、豊かでユニークな文化的宝物を創り出し、ベトナム民族の文化的アイデンティティーを豊かにすることに貢献してきました。

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