グエン・ティ・ラン教授・博士は耐塩性のある高収率で高品質の数十のハイブリッド米種の選定及び繁殖に成功した特別な業績で、2011年のベトナム女性賞の7名の一人として表彰された。
 グエン・ティ・ラン博士はメコン•デルタ稲研究所で試して植えている干ばつに強いイネの品種を紹介している。 撮影：レー・ミン  農業に関する国際セミナーにおけるグエン•ティ•ラン博士（白いシャツ）。撮影：資料  グエン・ティ・ラン博士はベトナムで試して植えている新しい稲の品種について外国人の研究者と意見を交換している。 撮影：資料 |
現在は、退職してもメコン•デルタ稲研究所のシニア研究職と、クーロン大学のバイオテクノロジーの科長として働き続けている。
彼女はコメ生産に関してのほぼ100件のプロジェクトの主催者あり、直接にそれらのプロジェクトに関与している。専門的な科学研究スタッフのトレーニング事業において、グエン・ティ・ランは30人以上のマスターと博士の論文を指導した。実際に適用されている技術、ソリューション、科学的研究結果に関して、多くの発明認定書と特許認定書を授与された。
彼女の卓越した貢献の一つは野生種のコメ（民俗で「マジックライス」と呼ばれる）から耐塩性のあるイネ品種を繁殖することに成功したことである。「マジックライス」は野生のイネの品種で、ドンタップムオイの低地でよく植えられている。洪水の時に「マジックライス」は水の上に出て、生えて、開花させ、人間に芳しくおいしいコメを与えていた。戦争及び飢饉の年の間に多くの人々の命を救ったものである。「マジックライス」がそのような特別な資質を持っていることを知った上で、ラン博士は主人のブイ•チ•ブウ博士（米の有名な科学者の一人）と一緒に、わざわざドン・タップ・ムオイまでに行って、「マジックライス」の優れた性能を調査して、高い収穫量のイネ品種と結合して新品種の培養の研究をした。
 グエン・ティ・ラン博士とメコン•デルタ稲研究所の同僚や学生。撮影：レー・ミン  グエン・ティ・ラン博士はメコン•デルタ稲研究所の研究室で同僚や学生に実験モデルをやっている。撮影：レー・ミン  グエン・ティ・ラン博士はクーロン大学の農業学科のコース10のバイオテクノロジークラスで講義している。撮影：レー・ミン |
10年以上わたっての研究の結果AS996（OM2424とも呼ばれる）という新しい品種が生まれた。この新しい稲種はアルカリ性土壌、燐酸肥料の乏しい土壌で増殖する力、高い耐塩性、前立腺肥大症の抵抗などの効果があり、多くの地域で植えられ、高収入などに繋がった。また、それは過酷な条件での耐性のある標準イネ種になった。その後、OM4498、OM5930、OM4900、OM6073などといったOM類の数十の耐塩性のあるイネ品種は次々と生まれた。「OM」とは、グエン•ティ•ラン夫婦が長年にわたって働いていたメコン•デルタ稲研究所の本社が位置するオーモンの簡略語である。現在までに、彼女はナショナル品種として認識された24品種を開発した。
メコン•デルタは主要な米の産地であり、国の輸出米の生産量の90％以上を供給するが、気候変動の影響を深刻に受ける3つ平野の一つである。そのため、長年にわたり、ラン博士はメコン•デルタ稲研究所の科学スタッフと一緒に耐塩性のある収穫率が高く、良質で、気候変動に適応し、実用的で緊急要求を満たせるイネの品種を研究することに努力して、成功した。
現在、彼女は様々な昆虫や病気への耐性があり、高い栄養分を含み、干ばつ、洪水、暑さと塩分に耐久性のあるイネ品種をさらに研究している。
グエン•ティ•ラン博士にとって、気候変動に適応した新品種の調査・研究は急務で、困難とやりがいの業務だが、喜びと興味としての意味も含んでいる。
文：ヴァン・クィ
撮影：レー・ミンと資料
撮影：レー・ミンと資料
