9日、ラオスの首都ビエンチャンで開催中の第44回・第45回ASEAN首脳会議と関連会議への出席を機に、ファム・ミン・チン首相はシンガポールのローレンス・ウォン首相と会談を行いました。
会談で、両首相は両国関係を新たな発展段階に押し上げる決意を再確認し、経済協力が引き続き両国関係の重要な柱であることに合意しました。
両国は、電気通信インフラの接続をはじめ、経済の枠組み協定およびベトナムとシンガポール間のグリーン経済・デジタル経済パートナーシップを効果的に実施するための協力を強化すること、持続的かつスマートな次世代のベトナム・シンガポール工業団地 (VSIP 2.0) の開発、さらにはクリーンエネルギーの推進にも重点を置くことで一致しました。
また、両首相は、国防・安全保障、教育・訓練、文化、そして草の根交流など、その他の重要分野における協力をさらに深める必要性を強調しました。
チン首相は、FDI=外国直接投資の資本の質を向上させるため、ベトナムに進出するシンガポール企業に有利な条件を整備するとし、特にハイテク産業、デジタル経済、循環経済、イノベーション、半導体、AI=人工知能などの分野に優先的に取り組むと述べました。
さらに、チン首相は、シンガポールに対し、ベトナムの国立データサイエンスイノベーションセンターの構築を支援するよう要請し、両国が食料生産、供給チェーンの物流、農水産業における協力を強化し、地域の食料供給拠点を目指すことを提案しました。
これに対し、ウォン首相は、2024年上半期にベトナムがシンガポールへの最大の米供給国の一つとなったことに喜びを表明し、食料安全保障を確保するため、両国間の農業協力をさらに強化したいと述べました。また、ベトナムから果物、食品、水産物を輸入する意向を示しました。
ウォン首相はさらに、シンガポールが引き続きベトナムの人材育成を支援し、奨学金制度を維持し、ベトナムとシンガポール間のイノベーション人材交換プログラムに関する覚書を効果的に実施することを確認しました。
地域問題に関して、両国はASEANの連帯を強化し、地域内の小地域の持続可能な発展に適切な配慮を払うことに合意しました。さらに、ベトナム東部海域(南シナ海)を平和と協力、発展の海域とするための決意を改めて確認し、ASEAN諸国とともに、国際法、特に1982年の国連海洋法条約に基づく実効的なCOC=海上行動規範に関する交渉を推進することで一致しました。
この機に、チン首相はローレンス・ウォン首相夫妻を2025年にベトナムを公式訪問するよう招待しました。
(VOVWORLD)