アメリカ西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した山火事について、地元当局は9日、損壊した建物が9000棟以上に上ると発表しました。この火災は7日に発生し、強風や干ばつの影響で消火活動が難航しており、9日にも新たな山火事が発生し、避難命令が出されています。事態は依然として予断を許さない状況です。

バイデン大統領は同日、ホワイトハウスで会議を開き、「カリフォルニア州史上最も広範囲に被害をもたらしている火災」と指摘し、必要な物資の提供など全力で対応する考えを表明しました。

地元当局によりますと、山火事の影響でこれまでに10人が死亡しています。9日夕時点で、焼失面積は約140平方キロメートルに及び、18万人以上が避難を強いられています。火災の原因はまだ明らかになっていませんが、避難地域では略奪行為が発生していると報告されています。アメリカ気象分析会社アキュウェザーは、今回の山火事による損害額を1350億～1500億ドル（約21兆～24兆円）と推定しています。

火災は7日に3カ所で発生し、強風によって火が急速に広がりました。8日にも新たな山火事が発生し、ハリウッドの「ドルビー・シアター」周辺を含む一部地域で避難命令が出される事態となりました。避難命令が解除された地域もある一方で、新たな火災が発生するなど、一進一退の状況が続いています。

また、複数のアメリカメディアは9日夜、ロサンゼルス市警が住宅付近で火をつけようとしていた男を拘束したと報じました。拘束された場所は、同日午後に発生した山火事の現場近くであったとされています。

在ロサンゼルス日本総領事館によりますと、ロサンゼルス都市圏には約6万5000人の日本人が在留届を提出しており、人的被害の報告はないものの、家屋の損壊が確認されているということです。（時事通信）

(VOVWORLD)