25/05/2021 11:43 GMT+7 Email Print Like 0

写真家チャン・テー・フォンのレンズを通したストリートライフ

ストリートチルドレンとして育った写真家(NSNA)のチャン・テー・フォン(Tran The Phong)氏は、食事や服を求めてさまよった日々を忘れることはできません。そのため、彼が有名な写真家になっても、新聞や宝くじを売ったり、靴を磨く子供たち、路上で貧困の中で生活している子供たちの姿に頭を痛めています。
チャン・テー・フォン氏は、1969年にホーチミン市4区のスラム街で生まれました。両親が三歳で離婚した後、すぐに家族の愛情の欠如に苦しみました。六歳からは叔母の家に住み、生計を立てるために一生懸命働かなければなりませんでした。生活をするために多くの仕事をし、お金を貰えるならどんな仕事でもしました。子供の頃はサツマイモ、ポップコーン、宝くじなどを売り歩いたり、靴磨きをしていました。少し年がいってからは映画のチケットやブラックマーケットのサッカーくじを売ったり、レストランや喫茶店のウェイターなどして働いていました。
暮らしに困窮していたチャン・テー・フォンは、自分の将来について考え始めました。 貧困生活の中からすこしでも金を貯めて、小さなコーヒーショップを開くことに決めました。しかし、その後間もなく、経験不足、また資本不足のため、彼のビジネスに対する自信は打ち砕かれました。結局、彼は「カメラを買う」という賭けにでましたが、この決断が後々の彼の人生を変えることになるのです。

  

サイゴンの街で写真を撮るチャン・テー・フォン写真家。写真:トン・ハイ


写真展「笑う」で友人たちと作品について説明するフォン写真家。写真:トン・ハイ

写真家チャン・テー・フォンは「昔、新聞を売っていた時に、他の多くの子供たちが両親と一緒に写真を撮って貰っているのを見かけました。他の人が家族がいるのを見ると悲しくなるし、とても感動もし、イメージが社会に大きな影響を与えていることに気づきました。それ以来、私は写真家になる意思を固め、日常生活の写真を撮ることを目指しました」と述べています。
写真集と写真展「笑い」に加え、写真家テー・フォンはこれまでに16回の展覧会を開催し、10冊の写真集を出している。
 


彼は写真の仕事を30年以上、芸術写真とジャーナリズムに20年携わっています。 1998年、写真家チャン・テー・フォンはフリーランスのフォトジャーナリストとして写真撮影の道を歩み始めました。ミー・トゥアン橋の開通式に多くの有名な写真家が集まりました。彼もまた参加し、幸運にもホーチミン市写真家協会から金賞、ベトナム写真芸術家協会から銀賞が授与されました。

しかし、その成功の後、フォン写真家は風景、静物などではなく、日常生活の写真を撮るスタイルに決めました。特に、彼はストリートチルドレンの日常像に焦点を当てました。

フォン写真家は「私はストリートチルドレンのイメージが特に好きで感情で一杯になります。私は彼らの中に自分自身を見つけ、自分の人生を見い出します。そのため、その姿に出会うたびに気持ちが高まり、記録したくなります。でも、私の写真に写っている子供たちは、苦労していてもいつも笑顔です。軟弱でくすんだ笑いではなく、上昇志向の笑顔、明るい未来への自信に満ちた笑いです」と語った。

 

  
笑顔を探すことは、私たち全員が自分自身の生活の中で喜びと幸せな瞬間を見つけるために歩みを進める旅のようなものだと言いました。
それは彼が見た、会ったごく普通の人々の笑顔でした。それらの笑顔は個々のさまざまな感情から来ていますが、すべて楽観的な精神、純粋な内なる平和と素朴な幸せを表しています。 
レンズを通して笑顔の写真を撮る時はいつも、写真家チャン・テー・フォンは人物の笑顔から広がる情熱、幸福、エネルギーに心を奪われている瞬間でもあります。
彼は次のように述べています。「美しさは日常生活にあり、現代の社会生活の息吹を吹き込んでいると常に信じています。したがって、私は抽象芸術の写真よりもジャーナリズムの芸術写真を撮ります。しかし、写真に関しては独自の美しさがあります」。したがって、人々は常に彼がサイゴンの生活の隅々にいるのを見かけます。素朴な方法で、アーティストはさまよいながら、人生の流れをたどり、難しいアイデンティティの隠された隅を静かに観察します。時々、人けのない通りで掃除をする人たちの跡を追う彼の姿を見かけたり、時には農民の困難な生活に没頭したりします。彼にとって、日常生活はアーティストが探求するテーマが詰まった広大で心の詰まった場にもなります。

多くの賞を獲得した後も、写真家チャン・テー・フォンは人生の流れに沿ったり逆らったりしながら、満足のいく被写体を見つけて撮影することに専念しています。




オーストリアの金賞を獲得した作品「イノセント」。写真:チャン・テー・フォン


朝日新聞社賞(日本)を受賞した作品「お金を稼ぐ」。写真:チャン・テー・フォン


FIAPブロンズ賞を獲得した作品「夏の日」。写真:チャン・テー・フォン


FIAPブロンズ賞を獲得した作品「楽観」。写真:チャン・テー・フォン

FIAPブロンズ賞を獲得した作品「喜び」。写真:チャン・テー・フォン

写真展「笑」の作品。撮影:チャン・テー・フォン

作品「雨」。撮影:チャン・テー・フォン


《チャン・テー・フォン写真家の代表的な国内および国際的な写真展》
-中部地域に向かう(2020年11月)、
-サイゴン コロナ(2020年10月)、
-サイゴンライフのリズム(2019年9月)、
-ポートレート(2018年6月)、ガイン(2011年2月)

《出版された写真集》
-サイゴン コロナ(2020年10月)、
-サイゴンライフのリズム(2019年8月)、
-ポートレート(2018年6月)、
-お金を稼ぐ(2017年5月)、
-スイスでの45日間(2016年7月)、
-生命の光(2015年8月)、
-闇を乗り越えて(2014年4月)、
-幼年期の道(2012年5月)、
-ガイン(Ganh)(2011年2月)。
文、写真:トン・ハイ(Thong Hai)

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