第53回東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議(AMM 53)の開幕式と関連会議においてグエン・スアン・フック首相は「統合と主体的適応は2020年の単なるテーマだけではなく、アセアンの“商標”とも言える主体的な精神と責任を併せ持つことで、我々が手を携え、試練への挑戦に怯むことなく、災害の克服に団結し、自信を高めることに寄与します。」と言明した。
長い年月を経てアセアン諸国は数多くの積極的な成果をあげてきた。アセアン加盟国と相手国との貿易は何カ月にもわたって成長し続け、その関係は引き続き強固なものとなっている。東南アジア友好協力条約(TAC)に加盟し、アセアンとの関係樹立を希望する、或いは協力関係の強化を望む地域外の国家は日増しに増えている。疫病予防の問題においては適切な治療がなされ、アセアンにおける新型コロナウィルス感染者の回復率はかなり高く、死亡率も低いグループに属している。
今まで経験したことのない課題、特に新型コロナウィルス感染症の大流行という大きな環境の変動の中で数々の貴重な成果が試されている。
グエン・スアン・フック首相はアセアンの各機関が困難を一歩一歩克服し、企業の生産回復、経営、人民の生活の安定化に多大な支援をしていることを高く評価した。
新型コロナに関するアセアン対応基金、地域の緊急医療物資貯蔵庫の設立、標準的な疾患対応規定の策定、そして全体的な回復推進のイニシアチブが疫病克服に貢献し、そのことが加盟国間の結束を固め、さらにはアセアン樹立53周年記念の共同宣言ともなる。
現在の複雑な状況において、グエン・スアン・フック首相は今後5世紀以上、アセアンの精神と方針を引き続き堅持することが必要であると述べた。「私たちはアセアンの価値とアイデンティティを引き続き発揮することが必要です。それはアセアンの歌やアセアンの旗の青い礎に乗る「黄金の稲束」のイメージのように思いやり、協力、連携によってアセアン加盟国の国民の団結をより強固なものにします。6億5千万人のアセアン人民の誇りと普遍的な象徴となるために 我々は必ず推進していかなければなりません。」
文:フォン・トゥー(Phong Thu)
写真:ベトナム通信社