10月9日、イスラエルとハマスが、アメリカのトランプ大統領が先週提示した「ガザ和平20項目計画」の第一段階に関する合意を確認した後、パレスチナ自治政府(PA)のアッバス大統領は声明を発表し、この努力が持続可能な政治的解決への足掛かりとなり、1967年境界線に基づくパレスチナ国家の樹立につながることを希望すると表明しました。
欧州連合(EU)のカヤ・カラス外交・安全保障上級代表は、この合意を「重要な外交的成果であり、紛争を終結させ、全ての人質を解放するための真の機会」と評価すると同時に、EUが合意の履行を支援するため、あらゆる可能な手段を講じると断言しました。
カナダのマーク・カーニー首相とイギリスのキア・スターマー首相も、この計画が完全に実施されるよう、喫緊の措置と次なる交渉段階を支持すると表明しました。
トルコ、インド、日本、ニュージーランド、オーストラリア、ハンガリーなど、他の多くの国の指導者もこの合意を歓迎し、中東の緊張緩和と長期的な和平解決に向けた重要な一歩であると見なしています。
オブザーバーらは、今回の合意をトランプ大統領の最も重要な外交的成果となり得ると評価する一方で、ガザでの長期的な平和を達成するための課題は依然として非常に大きいと警告しています。アメリカ大西洋協議会のパレスチナ専門家であるAhmed Fouad Alkhatib氏は、次のように述べています。
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「重要なのは、(ガザ計画には)二つの合意があると理解することです。最初の合意は、停戦と人質・捕虜の交換に関するものです。二つ目の合意は、ガザの将来とガザの統治、移行期、非武装化や脱過激化などに関するものです。したがって、今回発表された合意は、厳しい交渉期間を経た後の人質解放とパレスチナ人捕虜釈放のみに関するものです。紛争がすぐに終わるとは思えませんし、第一段階の後に何が起こるかは分かりません。」
合意内容によると、イスラエルはハマスに拘束されている20人の人質と引き換えに、約1950人のパレスチナ人捕虜を釈放する予定です。交換プロセスは、合意履行後72時間以内に行われる見込みです。人質解放の前提条件として、イスラエル軍はガザ内の合意された戦線まで撤退することになっています。
(VOVWORLD)