ロシアは10月にも国内で大規模な接種を開始する計画です。これが他の国々の政府への圧力となり、衛生当局を無視して重要なプロセスなしでワクチンを承認し、接種を受ける人々をリスクにさらす恐れがあります。ロシアのワクチンで大きな問題が生じれば、ワクチン自体への信頼性が損なわれる可能性があります。
米フィラデルフィア小児病院のワクチン教育センター長で感染症専門家であるポール・オフィット氏は、検証が不十分なままでワクチンを提供した場合、有害な影響をもたらしかねないと指摘しました。「こうした場合、他の国・地域の首脳が『見たまえ、ロシアはやっているじゃないか。これで十分だ。ロシアがこれで十分とするなら、われわれは負けるわけにはいかない。国民を守らなければならない』と言いだすこともあり得る」と述べました。