両首脳は、情報技術、林業、循環型経済、グリーントランスフォーメーション、持続可能な海洋開発、科学技術など、今後重点的に発展を促進すべき分野を中心に、多方面での協力を強化していくことで一致しました。また、ベトナム・EU自由貿易協定(EVFTA)およびベトナム・EU投資保護協定(EVIPA)を効果的に活用していく方針を確認しました。
トー・ラム書記長は、フィンランド企業のベトナムへの投資を歓迎するとともに、円滑な事業展開を支援する環境を整えると述べました。また、ベトナムがフィンランドと協力し、EU欧州連合とASEAN東南アジア諸国連合を結ぶ橋渡し役を担い、今後ベトナム・EUおよびフィンランド・ASEANの協力関係をさらに強化していく意向を表明しました。
さらに、フィンランドが残りのEU加盟7か国に対してEVIPAの早期批准を働きかけ、EC欧州委員会によるベトナム産水産物への違法・無報告・無規制(IUU)漁業に関するイエローカードの早期解除を後押しするよう求めました。
これに対し、ストゥブ大統領は、循環型経済、科学技術、教育・人材育成、気候変動対策などフィンランドが強みを持ち、ベトナムが必要とする分野での協力を積極的に進めていく意向を示しました。
また、トー・ラム書記長は、フィンランドが今後も同国在住ベトナム人コミュニティへの支援を継続し、現地社会へのさらなる融合と貢献のためにより良い環境を整えることを期待すると述べました。
さらに、両国は、教育・人材育成、地方間協力、草の根交流などの分野でも協力を拡大していくことで合意しました。両首脳は、地域および世界の平和と安定を維持する重要性を強調し、国際法の尊重を基礎に、自制と対話を通じた平和的な紛争解決の立場を支持しました。ベトナム東部海域(南シナ海)問題についても、ASEANの共通立場、国際法に基づく平和的手段による解決への支持を確認しました。
この機会に、ベトナムとフィンランドは、両国関係を「戦略的パートナーシップ」へ格上げする共同声明を発表し、伝統的友好関係の深化と包括的協力推進のための基本原則および主要方向を明確にしました。
(VOVWORLD)