ベトナム経済は徐々に立ち直りの兆しを見せており、今年は5.5%、来年は6%の成長が見込まれています。

WB世界銀行がハノイで発表した最新の経済報告書によりますと、ベトナムの輸出は回復基調にあり、国内消費と民間投資も次第に増えていくと分析されています。輸出は世界的な需要改善を背景に、今年は3.5%のプラス成長が予測されています。特に製造業の輸出品は今後2年間にわたり回復が続くと予想され、主要貿易相手国のアメリカ、欧州、中国における緩やかな経済成長と輸入需要に支えられる見通しです。一方、不動産市場も上向く転機が訪れると期待されています。輸出と不動産の回復が進めば、2024年後半から国内需要も改善に向かうとみられ、それは投資家や消費者の信頼感が戻ってくることによるものです。

世界銀行ベトナム事務所の首席エコノミスト アンドレア・コッポラ氏は次のように語りました。

（テープ）

「世界経済には不確実性がつきまとうものの、ベトナム経済の2024年の成長は加速する見込みです。コロナ前の高い成長を取り戻すには、財政・金融政策の適切な運営と構造改革、法制度改革が不可欠であり、民間部門が経済で重要な役割を果たす必要があります」

また、報告書の特集テーマである「イノベーション起業の促進」については、世界銀行のダン・クァン・ビン民間部門上級専門家が、イノベーション企業の支援策を提言しており、これがベトナムの生産性向上に寄与することが期待されています。

(VOVWORLD)