日本を含む各国の専門家で作るWHOの調査チームは、先月29日から武漢での本格的な現地調査を始め、これまでに患者の対応にあたった病院や、感染拡大の初期に多くの患者が確認された海鮮市場などを視察しています。
1日は、武漢がある湖北省で感染対策を担当する「湖北省疾病予防コントロールセンター」を訪れ、その後「武漢市疾病予防コントロールセンター」を訪れました。
いずれの機関でも、感染が拡大した当時の対応などについて、関係者から聞き取りを行ったものとみられます。
一方で、先月31日までの現地調査では、中国共産党の指導のもとで感染の封じ込めに成功したと宣伝する展覧会の会場など、中国政府の主張に沿った内容を伝える施設への視察にも時間が割かれています。
中国側としては、国際社会から初期対応の遅れを指摘される中、一連の対応の正当性をアピールする狙いがあるとみられます。
調査チームが武漢に滞在するのは、今月11日までの予定で、発生源をめぐって十分な調査ができるのか中国側の対応が焦点となっています。(NHK)