アストラゼネカの新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては1月、会社側がEUへの当初の供給量が予定の半分以下になると通告したのに対してEUは強く反発し、予定どおり供給するよう求めてきました。
双方が協議を続けた結果、EUのフォンデアライエン委員長は31日、アストラゼネカがヨーロッパでの生産態勢を強化し、900万回分の追加供給を受けることになったとツイッターに投稿しました。
これでアストラゼネカがEUに供給するワクチンは、3月末までに4000万回分になります。
フォンデアライエン委員長は「1歩前進だ」と歓迎していますが、当初の供給量は、なお予定には届いていません。
EUは、ほかの会社のワクチンも含めて域内への供給が遅れている事態を受けて、域内で生産されたワクチンを輸出する場合には、事前申告と許可を必要とする措置を導入すると先週発表しましたが、この措置をめぐっては輸出の制限につながるとして懸念の声も上がっています。