テレビ電話形式での会合終了後、両者とも進展は乏しかったと表明しました。EUのバルニエ首席交渉官は記者会見で「英国は重要論点について真剣に協議したがらなかった」と強い不満を表明しました。
英EUは年末までの交渉期限を延長するか否かを6月に決めます。企業活動の「公平な競争条件」を離脱後も保つか否かなどを巡って両者の立場は著しく異なる上、新型コロナウイルス問題直撃で交渉は遅れ、期限内の妥結は一層困難になっています。しかし、英側は交渉延長を拒否しています。
年内にFTAが結べなければ、英EU貿易に来年から関税が発生しています。ロイター通信によりますと、フランスのドモンシャラン欧州問題担当相は、FTA締結失敗なら新型コロナ危機と合わせて双方に打撃となりますが、衝撃は英国の方が大きいと述べました。
バルニエ氏は、イギリスは公正な競争条件や漁業権など重要事項の協議を前進させずに「極めて短い日程を押し付けることはできない」と訴えました。