ハノイ出身の作曲家グエン・バン・クイさんは当時21歳で、その日の雰囲気をそのまま記憶に残しています。当時、ハノイの各通りは国旗やポスター、横断幕が掲げられ、革命歌やスローガンの呼び声が響いていたとしています。また、クイさんは、独立国家の国民として投票用紙を投票箱に入れた瞬間の感触をいつまでも忘れることができないと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「初の総選挙はベトナム人にとって特別な出来事でした。当時のベトナムは今まで国会がなかったからです。総選挙で国民は国会議員を選びました。当時、立法は人々にとって新しい問題でした。そのため、ホーチミン主席は、最も重要なことは、国民に投票の重要性を理解させることであると述べました。」
一方、少数民族テイ族出身のキム・スィエン・ルオンさんは当時19歳で、投票を行うことができて大変うれしく思ったと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「国会が投票されたことにより、ベトナム民主共和国の体制が充実されました。ベトナムは国民による独立国家になったので、皆は投票を誇らしげに行いました。
なお、1946年の初の総選挙の投票率は89%でした。