現在、新型コロナのワクチンは90種以上が開発中で、うち8種は臨床試験段階にあります。だが専門家は、完成したワクチンの大量生産は開発と同じくらい難しい可能性があると警告します。
文書によりますと、欧州委はEUが生産能力を強化し、ワクチンを最も必要とする人から接種を行う計画を立てるべきと考えています。
欧州委のキリアキデス委員(保健衛生担当)はEUのESI=緊急支援基金を活用し、欧州でのワクチン生産能力の強化、製薬会社への賠償責任保険の提供に充てることを検討しているということです。
また、新型コロナ感染症の治療・研究にもESIの資金が充てられる可能性があります。
ESIには現在、24億ユーロ近い資金があり、新型コロナ流行を受け、すでに約3億ユーロがマスク調達や医療体制の強化に使われています。
欧州委の報道官はロイターに対し、「EU全市民にワクチンを行き渡らせるためにESIをどう活用すべきか検討している」と語りました。