海洋資源の適切な管理と持続可能な利用、水資源の安全保障に関する法令の実効性、干ばつや塩水浸入への対策、水不足や水質汚濁対策、建設資材や希少資源の探査と活用など、議員から多岐にわたる質問がなされました。
ある議員から、海砂採取が自然環境や海洋生物相に悪影響を及ぼすのではないかと問われたカイン大臣は、次のように答えています。
(テープ)
「海洋資源を利用する事業は観光、工業、都市開発など多様な分野に及びます。いずれのプロジェクトも、海洋環境や生態系、海運、養殖業への影響を綿密に評価する必要があります。これらの課題に対処するため、国の海洋総合計画では海域の用途区分と開発の方向性を定め、産業別計画や沿岸地域の計画と整合を図っています。同計画を着実に実施することで、経済発展と環境保護の両立が可能になるはずです」
別の議員からは、海洋・島嶼関連法令の普及啓発活動をより実効性あるものにする方策を問われました。カイン大臣は次のように語りました。
(テープ)
「法令の周知と国民一人ひとりの意識向上が重要です。そのため、政治システム全体が一丸となってこの取り組みに当たる必要があります。当省では最近、高齢者協会、退役軍人協会、女性連合会、地方行政府と協力し、法令や政策の広報活動を行うとともに、合法的な漁業操業の重要性を継続して啓発しているところです」
さらに、カイン大臣は、水資源の安全保障、干ばつ、水質汚濁の問題については、気候変動の影響で深刻な水不足に見舞われていると指摘しました。ベトナムの水資源の6割が海外に依存しており、残り4割の国内資源を守ることが不可欠だと述べています。政府は森林保護や節水の指針を出し、流域ごとに総合的な水資源管理計画を立てて、水の有効利用を図っているとしています。
カイン大臣への質疑は午後も続き、その後はグエン・ホン・ジェン商工大臣への質疑応答が行われる予定です。
(VOVWORLD)