ベトナムからは第36回ASEAN首脳会議の議長を務めるグエン・スアン・フック首相、第41回AIPA=東南アジア連議院総会の議長を務めるグエン・ティ・キム・ガン国会議長らが出席しました。
席上、開会演説に立ったフック首相は「新型コロナウイルス感染拡大により、ASEAN首脳会議が初めてオンライン形式で開催された。新型コロナウイルス感染症は地域と世界の政治、経済、社会分野に見られない試練を深刻化してきた。こうした背景の中で、各国は団結精神を掲げ、国際共同体に対する責任感を高める必要がある」と強調しました。また、5年前に創立されたASEAN共同体はグローバルな地政学の移行や新型コロナによるマイナス影響により、チャンスがありながらも、試練に直面しているとし、次のように語りました。
(テープ)
「ASEAN共同体は適宜に行動をとり、主体的に適応して、結束を強化してきました。新型コロナウイルス感染症が発生した直後、ASEANの医療緊急対応システムが発動されました。加盟諸国は情報や経験の交換を積極的に行い、疫病予防対策で連携してきました。これはASEANの団結とコンセンサスを示しました。」
このように語ったフック首相はASEAN諸国の政府と指導者は年末までに困難と試練を乗り越えさせるという重い責任を果たす必要があるとの見解を示し、次のように語りました。
(テープ)
「第36回ASEAN首脳会議を機に加盟諸国は団結、強い政治的意思、高い決議を強調するよう希望します。新型コロナを制圧する一方、このパンデミックによる被害を早期に克服し、経済発展を続ける必要があります。さらに、今年のASEANの協力、連結の強化に関する目標の達成に尽力しなければなりません。今回の会議で、新型コロナ収束後のASEANの回復に関する総合計画、ASEANの緊急医療設備備蓄倉庫の設立、緊急医療状態での疫病対応手順作りについて協議します。」