新型コロナウイルスのワクチン接種の進展に伴い、感染対策で累積していた需要が、特にアジアで顕在化するとしています。
IEAは月報で「新型コロナの流行が収まりつつある兆候がすでに出ており、10月の需要は日量160万バレル急増する見通しだ。年末まで増加が続く」と指摘しました。「力強い累積需要とワクチン接種の進展継続」で第4・四半期の市場が力強く回復すると予想しました。
ただ、過去数カ月のデルタ変異株の流行を受けて、今年の需要の伸びの予測は日量10万5000バレル下方修正しました。これは石油輸出国機構(OPEC)の見通しを76万バレル下回る水準です。来年については、日量8万5000バレル上方修正。ただ、OPECの見通しをなお95万バレル下回ります。
ハリケーン「アイダ」で米メキシコ湾の石油施設が被害を受けたため、世界の供給は5カ月ぶりに減少しました。アイダにより、3000万バレル近い供給が失われた可能性があるといいます。