ラマダンはイスラム教徒がおよそ1か月にわたって日中の飲食を断ち、貧しい人たちに思いを寄せて互いの連帯意識を高めるもので、多くのイスラム圏の国で24日から始まります。
宗教心が特に高まることから、例年、大勢のイスラム教徒がモスクに集まって礼拝を行いますが、ことしは新型コロナウイルスの影響で多くの国で外出や人が集まるのを禁止したり制限したりする措置がとられ、サウジアラビアにある聖地メッカでもモスクでの礼拝が原則禁止されます。
3600人を超える感染者が確認されているエジプトでは全土でモスクが閉鎖され、お祈りの時間を告げる呼びかけも、「家で祈ってください」と促しています。
また期間中は、貧しい人たちに日没後の最初の食事を無料でふるまい、一緒に食べる慣習がありますが、ことしは大人数の集会が禁止されたため、貧困層の支援にあたるNGOはラマダン入りの前日の23日、パスタや砂糖などの食料を配りました。