席上、第15回ADMMと第8回ADMM+=拡大ASEAN国防相会議以来の協力状況が報告されるとともに、ASEAN国防相会議創設15周年にあたる発展方向について協議が行われました。
会議で発言に立ったファン・バン・ザン国防大臣は「この15年間にわたり、ADMMは国防・安全保障問題を巡るASEAN国防相レベルの対話、協議のための枠組をつくり、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)を含む地域の安全保障問題に関する共通認識づくりと信頼醸成に貢献してきた」と強調しました。
また、大国による多くの多国間メカニズムや新たな戦略が作成されている背景の中でADMMは役割と地位を確立し、ASEAN内外の利益のバランスを確保するとともに、地域の共通問題の解決に責任感を示す必要があるとしています。ザン大臣は次のように語りました。
(テープ) GIANG
「海上・上空の自由航行と航海の安全保障は世界各国の利益であると思います。ですから、ASEANはベトナム東部海域に関する立場を堅持し、あらゆる紛争を国際法、中でも1982年国連海洋法条約に従って平和的措置で解決することの重要性を強調する必要があります。また、当事者に、国際協力の精神を掲げ、自制し、情勢を複雑化させる行動をせず、DOC=海上行動宣言を完全履行し、COC=海上行動規範を早期作成することを働きかけなければなりません。」
新型コロナについて第38回と第39回ASEAN首脳会議が打ち出した原則に従って、ADMMの会議や活動が対面式とオンライン方式の両方で行われ、疫病に対応しながら、新常態(ニューノーマル)に安全に適応し、経済社会の回復を進めることが狙いであるとしています。