EU=欧州連合は、加盟国が保証した債券によって最大1兆5000億ユーロ(1兆6400億ドル)相当の回復基金に資金を拠出する可能性があります。欧州委員会のドムブロフスキス副委員長が独ハンデルスブラット紙に明らかにしました。
14日付の同紙によりますと、ドムブロフスキス副委員長はこうした資金拠出の可能性について問われると、「私がそうした財政の枠組みを想定する可能性はあるが、何もまだ決まっていない」と述べました。
EUの各財務相は先週、新型コロナウイルス流行の影響を和らげるため、5000億ユーロ規模の経済対策で合意しました。ただ、財政面の分担方法については未解決のままです。また、暫定的な欧州回復基金への資金拠出方法を巡る課題も棚上げしていました。
ドムブロフスキス副委員長は、回復基金は加盟国の保証によって裏打ちされた債券で資金を賄う可能性があると説明しました。欧州委員会が基金向けに市場で資金を調達することについて問われると、協議の必要があるとした上で、EU首脳によるテレビ会議での議題になるとの見通しを示しました。
副委員長はこのほか、新型コロナ流行による欧州経済への打撃は2009年の世界的な金融危機を上回る可能性があると述べました。