会談で両首脳は、あらゆるレベル、とりわけハイレベルおよび両国の省庁・地方間での接触を継続することの重要性を強調するとともに、それぞれの状況や条件に即した形で、既存の協力メカニズムの実効性を高めていく必要性を確認しました。
経済・貿易・投資分野については、ベトナムとベラルーシをはじめ、ユーラシア経済連合との自由貿易協定の活用を一層推進すべきであるとの認識で一致しました。トー・ラム書記長は、農産物、水産物、農業用肥料などの品目が互いの市場に円滑にアクセスできるよう、両国が連携して条件の整備を進め、貿易額の拡大を目指すことを提案しました。
また、情報技術、デジタル転換、基礎科学をはじめとする教育・人材育成、文化・芸術・スポーツ、科学研究といった潜在力のある分野における協力の拡大に向けた重要な措置についても合意しました。さらに、2025年1月30日から発効する一般旅券所持者に対するビザ免除協定や、文化協力プログラムの実施が、今後の交流と協力の促進に資するとの期待を共有しました。
多国間協力の観点から、両首脳は国連をはじめとする国際フォーラムにおける相互支持を継続することでも一致しました。トー・ラム書記長は、ベラルーシ側に対し、国連憲章およびUNCLOS=1982年国連海洋法条約に基づき、ベトナム東部海域(南シナ海)問題に関するベトナムとASEAN=東南アジア諸国連合の立場を支持するよう要請しました。
会談後、両首脳は「ベトナム・ベラルーシ戦略的パートナーシップの構築に関する共同声明」に署名し、国防、科学技術、司法、医療、文化、放送、草の根交流の分野における協力文書の交換式に立ち会いました。
共同声明では、政治・外交、国防・安全保障、経済・貿易・投資、科学技術・デジタルトランスフォーメーション・交通、教育・労働・司法・法執行・環境、文化・スポーツ・観光・草の根交流、国際フォーラムにおける連携など、幅広い分野での関係深化を図ることが確認されました。
この機に、トー・ラム書記長はルカシェンコ大統領に対し、早期のベトナム訪問を正式に招請し、ルカシェンコ大統領は適切な時期に訪問する意向を表明しました。
(VOVWORLD)