当局は待機している船舶を今後、24時間態勢で通すとしていますが、通常の状態に戻るには4日ほどかかるとしています。
エジプトのスエズ運河では23日、愛媛県の正栄汽船が所有し、台湾の会社が運航する大型のコンテナ船が運河を塞ぐような状態で座礁して、ほかの船が通ることができなくなりました。
このため、運河を管理するスエズ運河庁がコンテナ船を動かすための作業を続けた結果、コンテナ船は現地時間の29日午後、離礁に成功し、運河の途中にある係留場所に移動しました。
これを受けて、スエズ運河庁のラビア長官は運河沿いの都市イスマイリアで会見を開き、現地時間の29日午後6時、日本時間の30日午前1時に運河の通航を再開させたと明らかにしました。
運河が通航できるようになったのは23日の座礁以来、6日ぶりです。
ただ、この間、運河や周辺で待機を余儀なくされた船舶は422隻に上るということで、スエズ運河庁では今後、24時間態勢でこれらの船舶を通すとしていますが、通常の状態に戻るには4日ほどかかるとしています。
スエズ運河はアジアとヨーロッパを結ぶ海上交通の要衝で、通航の再開により懸念されていた物流の停滞のさらなる長期化は避けられましたが、影響はしばらく続きそうです。