7月15日午前、ハノイで、ベトナム世界経済研究所の主宰の下、「2045年を見据えた2026年～2030年期のベトナムの新成長モデル確立」と題するフォーラムが開催されました。本フォーラムは、ベトナムの発展状況に適応し、国際環境の変動に柔軟に対応できる新たな成長モデルを模索・確立すると同時に、迅速で持続可能かつ包摂的な発展の確保を目指します。
旧来の成長モデルは、過去約30年にわたり顕著な発展を遂げ、ベトナムを貧困から脱却させ、安定した経済成長を維持し、国民生活の継続的な改善に貢献してきました。しかし、安価な労働力、巨額の投資、広範な国際統合といった旧来の牽引力は徐々に弱まっています。ベトナム政府は、資本、生産性、安価な労働力に依存する成長モデルから、科学技術、イノベーション、質の高い人材育成を基盤とし、国際統合と競争の要求を満たすモデルへの転換を指示しています。
今後の成長モデルは、経済、技術、環境、社会の各要素から多角的に統合される必要があります。中でも、デジタル変革とデータ経済、グリーン変革と気候変動への適応、そしてグローバルなシフトの傾向を活用するためのサプライチェーン再構築の三つの柱を優先することです。新たな成長モデルの核となるのは、生産性、科学技術、イノベーションであると認められます。

中央政策・戦略委員会のグエン・ホン・ソン副委員長は、次のように述べています。
(テープ)

「ベトナムは、科学技術、イノベーション、デジタルトランスフォーメーションを成長モデル転換の主要な原動力と位置付けています。成長モデルの刷新と経営投資環境の改善を連動させ、第4次産業革命を世界の生産ネットワークとバリューチェーンに組み込むことを目指します。同時に、経済成長と環境保護、持続可能な社会発展との調和の取れた関係を追求します。グリーン・トランスフォーメーション、デジタルトランスフォーメーション、デジタル経済の発展を加速させ、新たな成長モデルの強固な基盤を構築する方針です」
なお、討論会では、参加者らは新たな成長モデルの実現に向けた具体的な解決策を提言しました。国家としては、まず現代的で、統合的、統一的、かつ効率的に機能する市場経済制度の完成が挙げられます。また、民間経済部門をベトナムの新たな成長原動力として発展させることも重要だということです。

(VOVWORLD)