アメリカの関税政策に起因するリスクがあるにもかかわらず、ベトナム経済の2025年これまでの成長実績は予想を上回って推移しています。
シンガポールのUOB銀行が11月10日に発表した「2025年第4四半期のベトナム経済見通しレポート」によりますと、ベトナムの今年通年の成長率は7.7%に達するとの見通しです。
アメリカの関税政策に起因するリスクがあるにもかかわらず、ベトナム経済の2025年これまでの成長実績は予想を上回って推移しています。第1四半期から第3四半期までの成長率は7.85%を記録しており、通年の見通しは引き続き明るいとしています。このため、UOBは通年成長率予測を上方修正しました。一方で、貿易摩擦や関税による年末の課題を考慮し、第4四半期の成長率予測は7.2%で据え置きとしています。
UOBのグローバル経済・市場調査部門のエグゼクティブディレクター、スアン・テック・キン氏は、年末までのベトナムの経済見通しは、特に輸出分野における第3四半期までの力強い業績によって依然としてポジティブであると分析しています。
現在、ベトナムはASEANで最も急速に成長している経済の一つであり、予測成長率7%超は、インドネシア(5%)、マレーシア(4.6~5.3%)、シンガポール(3.52%)、タイ(2~3%)を上回っています。特に製造業が決定的な要因となっており、農業や鉱業といった資源ベースの産業よりも高い付加価値をもたらし、地域内でのベトナムの確固たる地位を強化していると述べています。
(VOVWORLD)