現地時間の19日、ブラジルで開催されたG20サミットの枠内で、ファム・ミン・チン首相は、スペイン、パラグアイ、カナダ、シンガポール、UAE=アラブ首長国連邦、バチカン市国、WHO=世界保健機関などの指導者と個別会見を行いました。
スペインのペドロ・サンチェス首相との会見で、チン首相は、各レベルの訪問団の往来を促進し、両政府間の新たな共同行動計画の早期調印を提案しました。また、スペインがEU=欧州連合諸国に、EU・ベトナム投資保護協定の早期批准を働きかけ、ベトナムのIUU=違法・無報告・無規制漁業に適用されている欧州委員会のイエローカードの早期解除を促すよう希望を表明しました。さらに、スペインに対して、交通インフラ、再生可能エネルギー、科学技術、農業などの分野でベトナムとの協力を強化するよう求めました。
UAE=アラブ首長国連邦のモハメド・ビン・ザーイド・アル・ナハヤン大統領との会見で、チン首相は、海洋の接続、観光、航空、労働などの分野での協力を強化することで合意しました。チン首相は、UAEの食糧安全保障に貢献するため、ハラール製品の戦略的な供給者になる用意があると強調しました。一方、ナハヤン大統領は、UAEが国際金融センターの構築でベトナムを積極的に支援し、経験を共有する意向を示し、双方のイノベーションセンターの連携強化を約束しました。
パラグアイのサンティアゴ・ペーニャ大統領との会見で、チン首相は、貿易・投資協力や草の根交流を拡大し、両国間の協力協定の交渉を促進するよう提案しました。また、パラグアイに対し、MERCOSUR=南米南部共同市場の内部評価プロセスの終了を支持し、ベトナムとMERCOSURの自由貿易協定の早期締結を促すよう求めました。
シンガポールのローレンス・ウォン首相との会見で、両首脳は今後の関係強化の方向性について意見を交わしました。具体的には、外交関係の枠組みのアップグレードを検討し、環境に配慮した新世代のベトナム・シンガポール工業団地の建設、インフラや物流の接続強化、デジタル経済の連携、クリーンエネルギーや再生可能エネルギーの開発、ASEAN内の電力ネットワーク形成の促進、国際金融センターの構築に関する経験共有が含まれています。
カナダのジャスティン・トルドー首相との会見で、両首脳はベトナムとカナダの包括的なパートナーシップを深化させ、新たな段階に押し上げる措置を講じることで合意しました。その中には二国間関係の強化、各レベルの訪問団の往来、貿易・投資、ODA協力、平和維持部隊の訓練、両国が加盟するCPTPP=環太平洋パートナーシップに関する包括的かつ先進的な協定のメリットのさらなる活用が含まれています。
バチカン市国の首相であるペトロ・パロリン枢機卿との会見で、チン首相は、フランシスコ法王とパロリン首相がベトナムに寄せている良好な環境を高く評価し、パロリン首相にベトナムへの早期訪問を招待しました。
WHO=世界保健機関のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長との会見において、チン首相は、ベトナムがWHOとの協力を重視し、公衆衛生の確保に努めていると強調しました。一方、WHO事務局長は、ベトナムの感染症対策を高く評価し、将来の感染症に対処するためのグローバルな合意の早期採択をベトナムが積極的に支持することを望んでいると述べました。
(VOVWORLD)