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旅行

中部ダクラク省のニャン塔の訪れ

 ダクラク省トゥイホア地区の中心部に位置するニャン山の頂上には、歴史の重みを感じさせる静かな佇まいのニャン塔があります。

およそ千年の歴史を持つチャンパ王国時代から残されている建築物であるこの塔は、貴重な歴史・文化遺産であり、ダクラク省東部の海沿い地域を訪れる人々に親しまれる観光名所となっています。
高さおよそ24メートルのニャン塔は、11世紀末から12世紀初頭にかけて、チャンパの人々によって特徴的な焼成レンガを用いて建設されました。現在、中部地域に残るチャンパ建築の中でも、比較的良好な状態で保存されている数少ない遺構の一つです。ニャン塔は歴史的・建築学的価値を有するだけでなく、地域住民の信仰や文化とも深く結び付いています。また、これは現在も天依阿那(ティエン・イ・ア・ナ)聖母を祀る信仰活動が続けられている数少ない塔の一つです。

毎年旧暦3月中旬には「聖母祭」が開催され、多くの住民や観光客が訪れます。ダクラク省トゥイホア地区の歴史文化研究者グエン・ザイン・ハイン氏は、この祭りについて次のように話します。
(テープ)
「ニャン塔では、もともとポー・ナガル女神が祀られていました。その後、ベトナム人がティエン・イ・ア・ナ聖母と呼ぶようになりました。ティエン・イ・ア・ナ聖母は、この地域の守護神とされ、土地や川、海を司る神として信仰されています。旧暦3月頃に行われる聖母祭は古くから続く伝統です」

海辺の都市の中心にありながら、神聖な雰囲気に包まれたニャン塔は、多くの観光客に強い印象を与えています。山頂からは、トゥイホアの市街地やダーラン川、そして遠くに広がる河口や海の景色を一望することができます。北部フート省から訪れた観光客のトン・ティ・ハイ・イエンさんは次のように語ります。
(テープ)
「ここに来ると、とても穏やかな気持ちになります。現代的な都市の中にある神聖な場所だと感じます。11世紀の建築物ですが、昔のままの姿が保たれています。保存や修復が非常に丁寧に行われていると思います」
近年、塔の周辺環境の整備や景観の改善が進められ、住民や観光客がより快適に見学や体験を楽しめるようになりました。その結果、ニャン塔を訪れる人は年々増加しており、とりわけ夏季や祭礼の時期には多くの来訪者でにぎわいます。地元住民の一人は次のように話します。
(テープ)
「以前とは大きく変わりました。さまざまな整備が行われて、とても美しくなりました。観光客もたくさん訪れるようになっています。特に夏になると、見学客が増えますし、祭日や旧正月、聖母祭の時期にはさらに多くの人でにぎわいます。信仰を目的とした観光客もたくさん訪れています。」

ダクラク省の観光振興方針には、海岸線や文化遺産、豊かな自然景観を有する東部地域は、重要な観光エリアとして位置付けられています。その中でもニャン塔は、文化観光、スピリチュアル観光、そして海辺の都市景観を楽しむ観光を結び付ける象徴的な存在とされています。ダクラク省文化・スポーツ・観光局遺跡管理センターのチャン・ティ・ブー副センター長は次のように述べています。
(テープ)
「ニャン塔の管理を引き継いだ後、観光客や参拝者の安全確保のため、塔前の防護柵の修繕を行いました。また毎年、聖母祭を開催し、参拝や祈願のために訪れる団体や個人の皆さまを受け入れています。こうした活動を通じて観光客の誘致にもつなげています。」

チャンパ文化の足跡と独特な建築様式を今に伝えるニャン塔は、現代都市の中にありながら、静寂と歴史の趣をたたえ続けています。ダクラク省東部を巡る旅において、他にはない魅力を持つ観光スポットとして、多くの人々を引き付けています。

[VOVWORLD]


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