20日の会議で、ASEANとロシアの指導者らは国際情勢とASEAN・ロシア対話関係を点検した上で、今後の協力方向を打ち出しました。
会議で、参加者らはソチ宣言を採択したほか、2016~2020年期におけるASEAN・ロシア全面的行動計画、ASEAN・ロシアの有力者の政策提案書、科学技術・刷新に関するASEAN・ロシアの行動計画、2016~2020年期におけるASEAN・ロシア貿易・投資・労働協力プログラムの実施状況に関する報告書、農業・食糧安全保障協力に関するASEAN・ロシアプログラムの報告書を討議しました。
国際問題に関し、参加者らは、アジア太平洋地域の平和・安全保障の維持の重要性とそれに対するASEANやロシアの役割を強調しています。
また、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題に対し、首脳らはこの海域の役割を再確認した上で、「武力を行使せず、1982年国連海洋法条約をはじめ国際法に従って平和的措置であらゆる紛争を解決し、DOC=海上行動宣言を遵守し、COC=行動規範を早期に作成する」というASEANの立場に支持を表明しました。
会議の枠内で、ASEANとロシアの指導者らは双方の企業経営者や、ユーラシア連合、SCO=上海協力機構の代表と会合し、ASEAN・ロシアビジネスフォーラムに参加しました。
会議で発言にたったフック首相は、ASEANとロシアとの対話関係樹立20周年を記念する首脳会議の開催に関するプーチン大統領のイニシアチブとこの会議の重要な意義を高く評価しました。また、「世界情勢が複雑に推移している背景の中で、双方は協力を強化していく必要がある」と指摘した上で、その協力強化策を提案しました。
これらは、海上安全保障・テロと越境犯罪防止対策をはじめ政治・安全保障協力の強化や、ASEAN・ロシア自由貿易協定の締結、双方間の企業協力、メコン川流域協力を含め経済・観光協力の強化、教育・科学技術・文化交流・学生交換を優先課題とする文化・社会協力の強化です。
ベトナム東部海域問題に関し、フック首相は再び、この海域での航行と航海の自由の重要性を再確認した上で、「武力を行使せず、国際法に従って平和的措置であらゆる紛争を解決する」という立場を強調しました。
会議の枠内で、フック首相と各国の首脳らはASEAN事務局とも会合しました。席上、フック首相はロシア側に対し、2025年までのASEANの発展ビジョンの実施を支援するよう訴えました。
ソース:VOV