最大野党が解散され、政権に対する不満の受け皿を欠く中、人民党の予想通りの圧勝となりました。在任33年に及ぶフン・セン首相(65)の長期政権がさらに続くことになります。
人民党の広報担当者ソック・エイサン氏はAFPに、同党が80%以上を得票したとも明らかにし、「わが党の大勝利だ」とたたえました。
フン・セン首相は今年の総選挙を迎えるに当たって、昨年11月にCNRP=最大野党・カンボジア救国党を解党に追い込むなど反政権的な動きを取り締まり、独立系メディアなども抑圧しました。その結果、選挙戦では競争がほとんどなく、人民党の重大な対抗勢力もいませんでした。
フン・セン首相は選挙戦で、自身による統治の果実としての安定と成長を強調し、支持層に訴求しました。
フン・セン首相は投票締め切り後、自身のフェイスブックに「同胞たちは民主主義の道を選び、権利を行使した」と書き込みました。
国家選挙管理委員会によりますと、投票率は82%で、主要野党も参加した前回(2013年)の69%を上回りました。しかし、一党独裁的な支配下での選挙では「投票者への脅迫や票の買収により投票率が膨らむ」(豪グリフィス大Griffith Universityのリー・モーゲンベッサーLee Morgenbesser氏)傾向があるとの見方も出ています。
ソース:VOV