ハ・タインのシルクフラワー

ハ・タインのシルクフラワー

 

ハノイのシルクフラワーはベトナムの市場で人気の分野となっています。市内のいたるところにシルクフラワーショップがあり、花のディスプレイ、家の装飾、贈り物などのニーズに対応するために様々な花が用意されています。シルクフラワーはベトナム文化の美が染み込んだ製品で、海外の人々から愛され、多くの注文を受けています。


伝統的なシルクフラワー製品を作りながら若者を指導するマイ・ハインさん。


 

ハノイで50年以上もシルクフラワーを作ってきたアーティストのマイ・ハインさんに話を聞くと、シルクフラワー作りは14世紀のフランスが起源で、その後イギリスやアメリカに広がったそうです。シルク画は19世紀末、外国人が家を装飾する必要性に応えて目覚ましく発展しました。

ハノイではシルクフラワーを作る技術がハノイ人の伝統的な美しさから生まれています。母親は娘に家事、裁縫、刺繍、絵画を教えることが多いため、ハノイ旧市街のほぼすべての家庭が子供に紙の花の作り方を教えています。残った生地を活用して紙の花からシルクフラワーの作り方が生まれました。職人のマイ・ハインさんは家族からシルクフラワーの作り方を学び始めたと言いました。13歳のとき、母親からシルクフラワーの作り方を教わりました。それ以来、マイ・ハインシルクフラワーのブランドはベトナムで有名になり、何百もの多様な花柄が生まれました。マイ・ハインさんは35歳でシルクフラワーアーティストの称号を授与されました。

 

 

ハノイでのシルクフラワー作りも中国からの輸入花との激しい競争で浮き沈みがあります。その競争に立ち向かうには、花作りが完全な手作りだということから職人の技量と絵画性が求められます。作る道具はハサミだけで、後は生地、アレンジは職人の手に委ねられます。

 

アーティストのマイ・ハインさんはシルクフラワーの芸術を将来にわたって保存し、維持することに常に関心を持っています。彼女にとって仕事を維持し、仕事を生かし続けるには若い世代がこの仕事を学び、訓練し、共に生きるように広める必要があります。何年にもわたって多くの学校や工芸村に行き、学生に仕事を与え、孤児や障害のある子供たちに仕事を提供してきました。またシルクフラワーの芸術に情熱を持っている外国人観光客にも教えています。彼女の生徒の多くは技術を習得した後、自分のワークショップを開き、ハノイのシルクフラワーのモデルを複製しています。現在、ミン・ハンさんの娘のマイ・ハインさんが家業を継ぎ、有名なシルクフラワーブランドを各地に展開しています。

 

 

マイ・ハインシルクフラワーブランドに加えて、ハノイにはドゥック・ハイシルクフラワー、クイン・リン シルク フラワー、ニャット・フオン シルクフラワーなど多くのシルクフラワーメーカーがあります。ハノイのシルクフラワー製品の多くは旧市街のハム・ロン通りで、またECプラットフォームでも販売されています。

近年、シルクフラワーは花の愛好家にとって新しい選択肢になっています。シルクフラワーは色持ちが良く、鮮やかな発色で場所を選ばないなどのメリットがあり、生花よりも長く花を保ちたい多忙な方にも向いています。その上、ハノイのシルクフラワー作りのレベルは日々高まっており、彼らは生花のコピーのようなシルクフラワーを作るので、生活空間に調和のとれたバランスを作り出すだけでなく、リラックス感も生み出します。シルクフラワーは高品質の生地で作られているため、耐久性はかなり良く、10年から15年は使用できます。シルクフラワーの利点は高温多湿の環境に長時間放置されても、水で洗った後、新しい花のように乾かすことができることです。


 

多くのお客様に信頼され、愛用されているシルクフラワー製品。


マイ・ハインシルクフラワー店は平均して毎月300の注文を市場から受け、直接およびオンラインで販売し、他のシルクフラワー店も市場の注文に合わせて生産していますが、ピークはテトの休日と祝日です。シルクフラワー作りは従業員に安定した生活をもたらし、各家庭や生活空間の美化だけでなく、あらゆる場所で友人や家族をつなぐ贈り物にも利用されています。


 

文:ビック・ヴァン

撮影:チャン・タイン・ザン

訳者:ソン・タム・クエン



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