カッティエン国立公園

カッティエン国立公園

IUCN グリーンリストに正式に認定され、
この6月に授与式が行われたカッティエン国立公園。
これは、ベトナムの自然保護と生物多様性の保全の大きな前進である。


カッティエン国立公園は1992年にドンナイ省のタンフー県とヴィンクウ県、ラムドン省のカッティエン県とバオラム県、ビンフォック省のブダン県の5つの地区にまたがって設立されました。総面積は7万1千 haを超え、そのうちドンナイ省が約4万 haと最大の面積を占めています。

カッティエン国立公園は生物多様性が高く、このエリアに1,729種の動物と1,655種の維管束植物を有し、そのうち100以上の動植物がベトナムのレッドブックに記載され、保護が必要とされています。この国立公園は、ユネスコによって2001年と2011年に世界生物圏保護区として認定され、 2012年に国の特別記念物に指定されました。


カッティエン国立公園の桐の木群。

撮影:タン・ア・パウ


 

カッティエンは96種の動物、94種の爬虫類、903種の昆虫が生息し、「すべての動物の家」と名付けられています。現在、園内には20頭以上の象が生息しており、日中は園内の道路沿いで餌を探す象の姿を見ることができます。特に、ここはグループIBに属するキホオテナガザルの生息地です。このグループは絶滅の危機に瀕し、貴重で珍しいグループであり、厳重に保護されています。

鳥類に関しては、343種の鳥がカッティエン国立公園に生息しており、ベトナムの全鳥種の40%以上を占め、野鳥の「ミニチュアの国」と言われています。動物救出・保護・開発センターは人々から預かったサイチョウを飼育し、条件が整えば自然林に戻すよう依頼されることがあります。サイチョウは淡い黒色の羽、白いうなじと首、淡い黄色のくちばし、そして大きなサイズを持っています。 サイチョウは絶滅危惧種、貴重で希少なグループIBに属しています。

 

バウサウはカッティエン国立公園の南にある大きな淡水湖で、
ベトナムでは珍しいシャムワニの生息地。
撮影:タン・ア・パウ

 

貴重な動物か数多く生息しているため、夜の内部道路沿いでは、懐中電灯を照らせば、夜に活動する多くの野生生物を観察し観賞することは難しくありません。特に、野生の鹿が多く、広い草原では数十頭の鹿が夜に食事をしているのが記録されています。

ここはまた、ベトナムのフリーザベアーズ機構に救われた55頭のクマの生息地でもあります。これらは、残された時間を安全で幸せに生きるように治療と育成のために蜂蜜農場から受け入れたクマたちです。献身的なケアにより、救助ステーションのクマは非常に元気で、人間に対して友好的です。


 

カッティエン国立公園はIUCNグリーン リストに正式に認定され、6月にこの称号を獲得した。これは、ベトナムの自然保護と生物多様性の保全における大きな前進である。

 

 

様々な種類の多くの動物、鳥、爬虫類、昆虫を鑑賞したい場合は、庭園の博物館を訪れてください。そこにはサイのような絶滅種を含む、人間が捕まえてきた希少な野生動物の概要が展示されています。

 

カッティエン国立公園に保護されているイノシシ、鹿、珍しい鳥各種。
撮影:タン・ア・パウ



カッティエン国立公園に育つ巨大な木は、100本茎のすずかけの木で、この森の忘れられないハイライトです。木々が川面全体を覆い、一年中木陰を作り、冷たい水の中に無数の根がしっかりと張り巡らされています。

2005年、ラムサール条約事務局は、カッティエン国立公園にあるバウサウ湿地系を世界で1,499番目に最も重要な湿地として認定している。

 

カッティエン国立公園は動植物の種類が豊富なだけでなく、訪れた人々はベンクーの急流のそばで水のせせらぎを聞きながら、詩的な自然の景色に浸ることもできます。


文、撮影:タン・ア・パウ

top