ASEAN・オーストラリア関係５０周年を記念する
特別首脳会議の特別会合に出席するファム・ミン・チン首相。
撮影：ベトナム通信社

両国は今後の関係発展の方向性について議論し、双方は、新しく格上げされたＡＳＥＡＮ・オーストラリア・ニュージーランド自由貿易協定（ANZFTA）と東アジア地域包括的経済連携協定（RCEP）の効果的な実施を通じて経済、貿易、投資協力に大きな変化を生み出すために努力することで合意しました。同時に、経済関係の新たな成長原動力となるよう、イノベーション、デジタル経済、グリーントランスフォーメーション、エネルギー変革、電子商取引、接続性などの新分野での協力を促進します。
ＡＳＥＡＮは、メコン川流域諸国との協力、２０億オーストラリアドル相当の投資基金の設立、その他貿易・投資促進のための取り組みに対するオーストラリアの追加２億２２５０万オーストラリアドル（１億４５００万米ドル）の発表を歓迎しました。

  双方は、特にEAS、ARF、ADMM+のメカニズムとフォーラムの枠組み内で、政治安全保障協力、防衛、海洋協力、サイバーセキュリティを強化することで合意しました。また、教育、訓練、労働、観光、文化交流、人的交流、特に双方の若者と若い指導者間の協力を促進します。

ファム・ミン・チン首相は、今後の二国間協力を促進するために３つの突破口、３つの強化そして３つの連携を提案しました。３つの突破口とは経済・貿易・投資協力、 人材育成への協力、そしてデジタル経済、グリーントランスフォーメーション、循環経済、半導体チップ、人工知能などの新興産業・分野の発展に焦点を当てた科学技術とイノベーションにおける協力で、ＡＳＥＡＮ・オーストラリアデジタル経済協定交渉の可能性を検討することを提案しました。３つの強化とは政治的信頼、対話の文化と信頼構築であり、３つの連携とは団結した強靱な地域の構築、国際法を尊重しルールに基づいて行動する地域の促進、そしてＡＳＥＡＮが中心的な役割を果たす多国間主義の推進によりオープンで包括的な地域構造を構築・形成し、主要国間の利益の結集と調和を助ける中核的な要素となることです。
オーストラリア・ＡＳＥＡＮ理事会の元メンバーであり、「オーストラリア・フィナンシャル・レビュー」紙の元東南アジア特派員である専門家のグレッグ・アール氏によると、ベトナムはオーストラリアにとって関係を発展させる上で信頼できるパートナーであり、特にベトナムやＡＳＥＡＮ諸国よりも経済的に緊密です。
会議で採択された「ASEAN・オーストラリア首脳のビジョンステートメント - 平和と繁栄のためのパートナーシップ」と「メルボルン宣言 - 未来へのパートナーシップ」は、将来へのビジョンを示し、すべての分野で二国間関係の発展に向けた取り組みの原動力を生み出しています。