古い蓄音機を復元する人
ダラット市で有名なクラシックギタリストのグエン・ティーさんは長年にわたり演奏活動や指導を行い、さらには国際基準のギターを製造し、ギタリストから高く評価され、注文を受けています。現在、彼は何百年も前の蓄音機を復元しています。
グエン・ティーさんの父親は1962年にサイゴンのタン・ファットラジオ学校で卒業証書を取得し、ホアン・アンラジオ修理店(ダラット市ミン・マン通り60号)を経営してましたが、そんな父親からエレクトロニクスへの情熱を受け継いだグエン・ティー少年は7、8歳の頃から電子回路基盤をいじり始めていました。
グエン・ティさんは「父は几帳面な人です。父は顧客のために物を保管することが多く、1975年以前から現在に至るまで彼が修理した機械があります。それらを捨てず保管し続けているため数が増えました。私も父に従い、いつの日か蓄音機の持ち主が取りに来るかもしれないので、まだ顧客のために物を保管しています」と語りました。5年、10年、20年と時が経ち、アンティークの蓄音機を再び使う動きが広がってきさ頃、グエン・ティさんは古い蓄音機を持ち出し、復元しました。
噂は遠くに広がり、国内外のコレクターの知るところとなり、注文が来始めました。グエン・ティさんはこの仕事を追求すればするほど魅力を感じ、未知だった時代からアンティークの機械を復元する専門家になりました。
「私は一人暮らしなので、この場所が消えたり商売になったりするのは嫌なので、この仕事が本当に好きな人に譲って発展させてもらうつもりです」
グエン・ティ氏
ダラットで観光スポットに飽きてきたら、一度トゥアン・コーヒー&古代蓄音機博物館を訪れ、不朽のメロディーで過去を発見しては如何でしょうか。
文、写真:リー・ホアン・ロン