青モン族のテトのバイン・ザイ

青モン族のテトのバイン・ザイ

青モン族はバイン・ザイ(ベトナムのお餅)を月と太陽、人類発祥の地、そして地球上のすべてものを表すと考えています。バイン・ザイは男女の忠誠の象徴でもあり、青モン族の家族の祭壇に欠かせない心霊的且つ儀式的なケーキです。

祝日とテトだけバイン・ザイを作るモック・チョウ郡の 青モン族の人々

 

キン族と同様にバイン・ザイはもち米を使って作ります。香りの良い陸地のもち米を洗い、水に34時間浸し、取り出して乾燥させた後、蒸籠に入れます。もち米から煙が出てきたら、すぐに臼に入れて搗きます。

臼は中空の木の幹から作られているので凹の形をしています。バイン・ザイを搗くのに特に技術は必要ありませんが、非常に大変で体力と持続力が必要です。

 


通常、若い男性が臼の両側に立って杵を持った二人が交代で搗きます。彼らはもち米がまだ温かく柔らかいうちに素早く叩き、とても滑らかに仕上がります。

若い男性が搗くのが終わるとすぐに、女性たちはまず、バイン・ザイを丸くし、火で熱したバナナの葉で包みます。次に、バイン・ザイを手で軽く押して、月と太陽のような丸い形を作ります。青モン族のバイン・ザイは丁寧に搗かれているのでとてもしなやかで美味しく、日持ちもします。


青モン族は祝日とテトにバイン・ザイを作ります。そのためか、バイン・ザイを作る場所はいつでも村の男女の出会いの場です。男の子は力を発揮し、女の子は工夫を凝らし、多くの男女が縁を結ぶ場所となっています。

今日、モク・チョウの主要なお祭では、青モン族によるバイン・ザイ作りが今でも行われています。観光客はバイン・ザイを作る体験に参加し、バイン・ザイを食べることができます。そして何よりも、誰もが「北西ダラット」地域の青モン族の非常にユニークな少数民族の生活文化活動に心を奪われます。

モク・チョウの青モン族の餅つきに力一杯挑戦する観光客

文、写真:ヴィエット・クオン


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