牡蠣のお粥 - 海のバイアグラ
牡蠣のお粥は、ベトナム人にとって親しみやすく魅力的で栄養豊富な料理であり、海の味がする天然のバイアグラに例えられています。
牡蠣はベトナムの沿岸海域に多く生息する代表的な海産物です。牡蠣は栄養価が高く、調理が容易で、ネギ油焼き、ガーリックバター焼き、チーズ焼き、卵焼き、刺身、蒸し牡蠣、牡蠣スープなど、栄養満点で魅力的な様々な料理に用いられています。特に牡蠣のお粥は栄養価が高く、香り豊かで濃厚な美味しい定番料理として親しまれています。
ベトナムには温暖で清浄な水に恵まれ、プランクトンが多い沿岸域や汽水域が数多くあり、牡蠣の養殖に非常に理想的です。国土の沿岸部のほとんどの地域で牡蠣の養殖が可能です。中部沿岸地域では、フエ、ダナン、ビンディン(現在のザライ)、カインホア、フーイエン(現在のダクラク)などの地域が牡蠣の産地として非常に有名です。
研究によると、牡蠣は非常に栄養価が高く、ビタミンⅮ、鉄、マグネシウム、セレンなどの必須ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。特に、タンパク質、亜鉛、銅、ビタミンB12、オメガ3脂肪酸が豊富で、心臓血管系、骨関節、脳機能に良いとされています。さらに、ベトナムの民間伝承によれば、牡蠣は「天然のバイアグラ」とも例えられ、男性の健康増進や生理機能の改善に役立つとされているため、特に男性に人気の料理となっています。
牡蠣のお粥は美味しくて調理しやすい料理です。大きくて肉厚、乳白色の身を持つ牡蠣、少量のご飯、好みに応じて緑豆やハスの実を入れ、赤玉ねぎ、青ねぎ、パクチー、生姜、胡椒、魚醤などの基本的な調味料を加えるだけで、香り豊かで濃厚な味わいの牡蠣のお粥が出来上がります。
調理方法はとても簡単です。米を柔らかく炊いてお粥にし、牡蠣を油またはラードで軽く炒め、少量の魚醤や調味料で味付けします。粥が炊けたら、炒めた牡蠣を加えて再び煮立て、ねぎ、パクチー、胡椒を加え、味を整えれば完成です。
牡蠣のお粥は熱いうちに食べると特に美味しく、牡蠣特有の濃厚な旨味と甘みが広がります。寒い季節でも暑い季節でも楽しめる料理です。とりわけ、海風が吹き抜ける浜辺で、熱々の牡蠣のお粥を味わうのは格別で、ねぎやパクチー、胡椒の香りが立ち上り、牡蠣の身に詰まった海の幸が一層食欲をそそり、食べる人に爽快感を与えます。
さらに、牡蠣のお粥は1杯わずか5万〜10万ドン(5ドル未満)と安価で手軽に食べられるため、ほとんどの海鮮料理店で見つけることができます。ベトナムを訪れた方々は、ぜひこの魅力的で美味しい一品を味わってみてください。
文、撮影:タイン・ホア/ベトナムフォトジャーナル



