民族的な色彩を現代の室内装飾に取り入れる

民族的な色彩を現代の室内装飾に取り入れる

現在、生活空間を装飾する傾向が高まっていますが、伝統文化の保存と発展はアーティストにとって興味深いものです。伝統文化と現代性の両方を兼ね備えた作品をどうやって造り出すかという課題から、グエン・タイン・トゥンさんとヴー・ミン・チャンさんは、現代の装飾のトレンドに沿って民俗絵画作品を作成するようになりました。


旧市街を訪れた際に民俗絵画の色彩が気に入ったミン・チャンさんと同僚は、
ベトナムの伝統文化の色彩を使った室内装飾画を制作した。

撮影:ヴィエット・クオン/ベトナムフォトジャーナル


建築と絵画の分野を卒業したトゥンさんとチャンさんは、室内装飾の分野で働いています。ある日、ハノイの古い町並みに出かけた時、たくさんの民俗画を目にしましたが、それぞれの絵に物語があり、その絵は何を表現したいのだろうかと見ているととても魅力を感じました。そこで、日常的に木の素材を使って室内装飾を手がけていた二人は、ゾー紙の代わりに木の素材を使えば、こうした絵画が伝統と現代性を兼ね備えた作品になるのではないかと考え、ベトナムの民俗画をイメージして現代的なインテリア装飾品を作り始めました。


ブー・ミン・チャンさんによれば、これらの民俗絵画を木に描くのが最も難しい作業だそうです。特に、長年にわたる意義を保持しながら、現代の生活空間に合わせて木の色を強調するように制作する場合です。製品を作るには、絵を選んでその意味を調べ、機械でデザインし、CNC工作機械で木の形に切り出します。次に、スケッチと色付けを行い、金メッキが必要な製品には金メッキを施し、絵の境界線を描き、製品の耐久性を高めるために絵の輪郭をコーティングをします。



製品は様々なサイズの木で作られているため、細心の注意、器用さ、忍耐力が必要です。木に絵を描くにはかなり高品質の筆が必要で、筆先は硬すぎても柔らかすぎてもいけません。同時に、アーティストは線で強いコントラストを生み出すことができるため、色の感覚も非常に重要です。また、色使いは民俗的でありながら現代の傾向を組み合わせており、製品を現代のインテリア空間に置いたときにどのように調和させるかが重要です。



現在までで最も長く続いている作品は絵画「ネズミの結婚式」で、細かく描かれている部分が多く、手で描くのに多くの時間がかかり、製品の輪郭を描くのに多大な労力を必要とします。

 

伝統的な民俗の息吹を現代のインテリア装飾に取り入れるというトレンドに伴い、グエン・タイン・トゥンさんとヴー・ミン・チャンさんは同僚たちと現在まで、母崇拝の絵画や豚や鶏、鯉を抱えた少年などのドンホー絵画から製品を制作しています。顧客は主に家や職場を飾るために購入し、価格は500万ドンから700万ドンです。


文:ガン・ハー

撮影:ヴィエット・クオン/ベトナムフォトジャーナル



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